はじめに
みなさまこんにちは。当ブログ管理人のナガと申します。
今日は頑張って2記事投稿です。 ということで今回は、当ブログをご愛読いただいていた方にはお馴染みの興行収入記事になります。
興行収入記事を書く際にいつも申し上げている注意事項を最初に書かせていただきます。私の個人的な予測・見解も含めて書かせていただいておりますので、不確実な情報も含まれております。その点はご了承くださいますようお願いいたします。
さて、夏休みも終盤ですが、2017年の夏も実に多くの新作が公開されましたよね。そこで今回はそんな夏休み映画の興行収入を一気に振り返っていけたらと思うのですが、今回は個人的な見解から、各作品に5段階で評定をつけていきたいと思います。
これは単純に興行収入が高いから「5」をつけるということではなく、前評判、推定製作費、前作からの推移、公開規模などのさまざまな要素を総合的に鑑みたうえで、つけていくようにします。
今回扱う作品
さすがに夏休みに公開された作品すべてに言及することはできませんので、今回はシネコンで大規模に公開された作品に絞らせていただきました。
- 「パイレーツオブカリビアン:最後の海賊」
- 「忍びの国」
- 「メアリと魔女の花」
- 「銀魂」
- 「ポケットモンスター:キミにきめた!」
- 「怪盗グルーのミニオン大脱走」
- 「心が叫びたがってるんだ」
- 「君の膵臓をたべたい」
- 「東京喰種」
- 「ジョジョの奇妙な冒険:ダイヤモンドは砕けない第1章」
- 「トランスフォーマー:最後の騎士王」
- 「スパイダーマン:ホームカミング」
- 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
今回は以上の作品を個人的な見解から、興行的に成功だったのかどうかを5段階評価で査定していきます。
スポンサードリンク
評定5
「銀魂」:最終興行収入約38億円
©空知英秋/集英社 2017「銀魂」製作委員会 「銀魂」予告編より引用
まず、最高評価をつけたい作品の一つ目は映画「銀魂」になります。近年マンガ実写化映画が苦しい興行を強いられている中でのこの大ヒット。圧巻と言えるでしょう。公開前から宣伝も攻勢で、20億円は超えてくるだろうと思っていましたが、まさかここまでの大ヒットになるとは思っていませんでした。
私も見てきましたが、原作の雰囲気もしっかりと再現できており、非常に出来高の高い作品に仕上がっておりました。夏休み序盤に公開され、多くの新作が公開される中で、根強い人気を誇り、動員を維持し続けた点も素晴らしかったですね。今年の夏休み映画の勝者の一人と言えるでしょう。
「怪盗グルーのミニオン大脱走」:最終興行収入約73.1億円
©Universal Studios 「怪盗グルーのミニオン大脱走」予告編より引用
もう一つ最高評価をつけたい作品は「怪盗グルーのミニオン大脱走」になります。前作「ミニオンズ」の興行収入である52億円をすでに追い抜き、シリーズ最大のヒットとなっている本作。実は本国では前作から興行収入が大幅ダウンしており、日本でも前作割れが予想されていました。
しかし、そんな前評判を跳ね返し、日本でのミニオン人気をあらためて証明して見せました。また、公開されてから、勢いを全く落とすことなく、週末動員ランキングで首位の座を守り続けていた点も印象的でした。
評定4
「パイレーツオブカリビアン:最後の海賊」:最終興行収入67.1億円
©2017 Disney Enterprises, Inc. 「パイレーツオブカリビアン:最後の海賊」予告編より引用
夏休み映画のトップバッターとして公開されたパイレーツオブカリビアンシリーズ最新作は、まずまずの成績を残しました。本国でも興行収入が前作から大幅ダウンとなり、日本でも同様の推移を見せることは確実視されていましたが、落ち幅を最低限にとどめ、依然としてパイレーツオブカリビアンシリーズが日本人気が高いことが証明されました。
続編であるため初動型の興行になるかと思われましたが、意外にも粘り強い動員力を発揮し、数字を伸ばしました。
「君の膵臓をたべたい」:最終興行収入約35.2億円
©2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 「君の膵臓をたべたい」予告編より引用
次に評定4をつけるのは、ベストセラー小説の映画化、「君の膵臓をたべたい」ですね。本作は東宝が最も力を入れていた作品の一つであり、この夏トップクラスの公開規模で上映されました。宣伝も攻勢でかつ内容的にも大ヒット間違いなしと思われていましたが、初動興行収入はなんと2.5億円。
初動の数値が出た段階で、この夏最大の期待外れ?なんてことも言われました。しかしながら、作品の評価が高いことや内容的に被る作品がなかったことから、じわじわと動員を伸ばし、当初見込まれていた程度の興行収入には落ち着きそうな運びとなりました。
評定3
「忍びの国」:最終興行収入約25.1億円
©2017映画「忍びの国」製作委員会 「忍びの国」予告編より引用
さてここからは、及第点を獲得した作品になります。本作「忍びの国」はこちらも夏休み映画前哨戦で公開された作品になります。ジャニーズの人気アイドル大野智が主演ということもあり、前売り券の販売も好調で、初週末動員も好調でした。舞台挨拶・ライブビューイング・ファーストデイの3拍子で需要の先食いをしたとはいえ、初動興行収入約5億円で、最終興行収入30億円も視野に入るスタートとなりました。
しかし、すぐに動員に急ブレーキがかかり、一気に失速。最終的に20億円を少し超えたあたりに落ち着いた。かかっているであろう予算やキャストを鑑みると、30億円超えを狙っていたのでは?と思いましたので、今回は評定3に分類しました。
「メアリと魔女の花」最終興行収入約32.9億円
©「メアリと魔女の花」製作委員会 「メアリと魔女の花」予告編より引用
次にジブリのスタッフも多く参加していたスタジオポノックの初アニメ映画作品「メアリと魔女の花」ですね。米林監督の前作「思い出のマーニー」の興行収入が35億円付近であったことから、同等又はそれ以上の興行収入を狙っていたことは間違いないであろう圧倒的な座席数で公開されましたが、初週はまさかの空席祭り。
それでも、ファミリー層を中心に根強い動員を維持し、じわじわと数字を伸ばし、当初の目標には及んでいないようには思われますが、及第点と言える興行収入落ち着きそうに思われます。
参考:【ネタバレ考察】『メアリと魔女の花』を能楽の視点から読み解く!!
「ポケットモンスター:キミにきめた」:推定最終興行収入35.5億円
©Nitendo Creatures GAME FREAK TV Tokyo ShoPro JR Kikaku 2017 ピカチュウプロジェクト 「ポケットモンスター:キミにきめた」予告編より引用
近年興行収入の下落が止まらないポケモンシリーズが起死回生の一手として送り出した、ポケモン映画20周年記念映画「ポケットモンスター:キミにきめた」。初週から動員1位を獲得するなど、幸先の良いスタートとなりましたが、評判が芳しくなく、その後伸び悩んだ印象です。
前年のポケモン映画と比べると興行収入はもちろん上昇しているのですが、起死回生の一手とはなりえなかった印象です。それでも、この作品をきっかけとして、来年以降のポケモン映画の動員が回復する傾向になるのであれば、本作の評定は改めねばならないでしょう。
「スパイダーマン:ホームカミング」:推定最終興行収入28億円
©Marvel Studios 2017 「スパイダーマン:ホームカミング」予告編より引用
MCU最新作で、マーベルで日本人気の高いスパイダーマンとアイアンマンがそろって登場ということで、前作の「アメイジング・スパイダーマン」シリーズ2作の興行収入を超えることは間違いないと思われていましたが、ここにきて雲行きが怪しくなってきました。
初動こそ「アメイジング・スパイダーマン2」を上回りましたが、2週目にして動員がほとんど半減。いまいち伸び悩んでいる印象です。それに加えて、来週から「ワンダーウーマン」が公開されると、さらに厳しい戦いが予想されます。まだ最終興行収入は予想しづらいですが、現段階では及第点という印象です。
参考:【ネタバレ感想】『スパイダーマン ホームカミング』ヴィランとして父として立ちはだかるヴァルチャー!!
「東京喰種」:推定最終興行収入10~12億円
©2017「東京喰種」製作委員会 「東京喰種」予告編より引用
人気コミックスの映画化ではありますが、PG12で、カニバリズムが題材ということで苦しい興行は予測されていました。またマンガ実写が立て続けに公開されたこともあり、埋もれてしまう可能性も高かったです。
それでも公開初週は土日で2億円超えの興行収入を記録。座席数面であまり優遇されず、厳しい戦いを強いられながらも何とか10億円は超えられそうな運びになりました。興行収入だけで見ると厳しいですが、題材や条件面を考慮したとき、本作は及第点の興行だったと言えるのではないでしょうか?
評定2
「トランスフォーマー:最後の騎士王」:推定最終興行収入17.5億円
©2016 Industrial Light&Magic, a division of Lucasfilm Entertainment Company Ltd 「トランスフォーマー:最後の騎士王」予告編より引用
前作が30億円超えの人気シリーズトランスフォーマーの最新作は、本国同様日本でも伸び悩みました。初動興行収入こそ気を吐きましたが、やはり続編もの特有の推移を見せ、一気に動員が落ちてしまい、苦しい興行となりました。
本国でも半減に近い推移をしているので、日本でも半減するのはまあ妥当ではあるのですが、及第点とは言えない興行だったのではないでしょうか?
「打ち上げ花火、下から見るか?、横から見るか?」:推定最終興行収入15.9億円
©2017「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」製作委員会 「打ち上げ花火、横から見るか?下から見るか?」予告編より引用
東宝が第2の「君の名は」を狙って、宣伝攻勢を打ち、今年の夏最大クラスの公開規模で公開された「打ち上げ花火、下から見るか?、横から見るか?」でしたが、まさかの期待外れな出だしに。5週目のグルーにすら動員は及ばず、空席が目立ちました。また昨年の「君の名は。」が口コミで動員を伸ばしたのに対して、「打ち上げ花火、下から見るか?、横から見るか?」は評判の悪さが動員に悪影響を与える形となってしまいました。
動員が金曜>土曜>日曜と減っていく非常に珍しい推移となり、今後も厳しい興行が予測されます。30億円は狙うくらいの期待を込めて送り出されたであろう作品でしたので、これは想像以上に厳しいですね。
参考:【ネタバレ考察】『打ち上げ花火、下から見るか?、横から見るか?』はビューティフルドリーマーへのアンサーである
評定1
「心が叫びたがってるんだ」:推定最終興行収入2億円前後?
©2017 映画「心が叫びたがってるんだ」製作委員会 「心が叫びたがってるんだ」予告編より引用
2015年の大ヒットアニメ映画の実写リメイク版で、公開規模も300館近く、10億円はまず間違いないか?と思われていた本作ですが、もはや目も当てられない大爆死。アニメ版公開からわずか2年での実写リメイクは、少し期間が短すぎるような気もしますね。それにしても厳しい興行でした。
「ジョジョの奇妙な冒険:ダイヤモンドは砕けない第1章」:推定最終興行収入7~12億円
©2017映画「ジョジョの奇妙な冒険:ダイヤモンドは砕けない第1章」製作委員会 「ジョジョの奇妙な冒険:ダイヤモンドは砕けない第1章」予告編より引用
この夏最大の大コケといって差し支えないかと思います。東宝とワーナーの共同制作で、スペインロケ、豪華キャスト・・・。おそらく製作費も相当かかっていたでしょう・・・。公開規模もこの夏最高クラスで・・・。もう何が起こっているのか私にもわかりません・・・。
やはり公開前にSNSを中心にネガティブキャンペーンが展開されていたことから、見に行く選択肢に入れてもらえなかったのでしょうか?公開されてからはむしろ好評意見も多かったように思います。しかし、公式が本編映像を次々にインターネットで公開してしまったのは悪手でしたね。
第2章は絶望的でしょうか・・・?
おわりに
今回記載した推定最終興行収入はあくまでも私個人の概算ですので、確実なものではないことをご了承ください。また評定に関しても私の個人的な見解からつけさせていただいたものなので、その点もご了承ください。
今年の夏は全体的に興行的に厳しかった作品が多い印象を受けました。しかし、去年が異常すぎたという見方もできますので、例年並みだったということでしょうか?
個人的な意見としては、話題作を集中的に公開しすぎるがあまり、十分な座席数を確保できていない作品も多く見受けられました。洋画は本国からわざわざ公開時期を遅らせてまで、この激戦区で上映開始する必要はないように思います。邦画のマンガ実写化は「銀魂」の一人勝ち状態になってしまいましたが、これももう少し分散して公開してもよかったように思います。
9月以降も楽しみな映画が目白押しですね。これからも映画を楽しんでいきましょう!!
最後に今回の評定と推定最終興行収入をまとめておきますね。
〇評定5
・銀魂:推定最終興行収入:35~40億円
・怪盗グルーのミニオン大脱走:推定最終興行収入:60~70億円
〇評定4
・パイレーツオブカリビアン:最後の海賊:推定最終興行収入:60~70億円
・君の膵臓をたべたい:推定最終興行収入:25~30億円
〇評定3
・忍びの国:推定最終興行収入:22~24億円
・メアリと魔女の花:推定最終興行収入:25~30億円
・ポケットモンスター:キミにきめた:推定最終興行収入:25~28億円
・スパイダーマン:ホームカミング:推定最終興行収入:20~25億円
・東京喰種:推定最終興行収入:10~12億円
〇評定2
・トランスフォーマー:最後の騎士王:推定最終興行収入:15~20億円
・打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?:推定最終興行収入:17~22億円
〇評定1
・心が叫びたがってるんだ:推定最終興行収入:2億円前後?
・ジョジョの奇妙な冒険:ダイヤモンドは砕けない第1章:推定最終興行収入7~12億円
スポンサードリンク
コメントを残す