みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はですね、映画「亜人」が公開になるということで、本広克行監督の伝説の映画「少林少女」を紹介してみたいと思います。
「踊る大捜査線」シリーズで高い評価を獲得した本広克行監督の評価を地に落とす結果となった「少林少女」ですが、実際のところどうなのか?作品を知らない方も多いと思いますが、今回はネタバレありで語っていきます。
良かったら最後までお付き合いください。
あらすじ・概要
「少林サッカー」のチャウ・シンチーがエグゼクティブプロデューサーを務め、「踊る大捜査線」シリーズの亀山千広プロデューサーと本広克行監督が再タッグを組んだカンフー・アクション。
亡き祖父の道場を継ぐため中国で少林拳を修行していた凛。ところが帰国すると道場は閉鎖され廃墟と化していた。道場再建を願う凛は、ひょんなことから大学のラクロスチームに入ることになり……。
柴咲コウが1年間に及ぶトレーニングを積み本格アクションを披露。
(映画com.より引用)
世間の評価
(C)2008「少林少女」製作委員会
今回は「少林少女」について語っていくのですが、まずは、世間でこの作品がどんな評価を受けているのか?ということについて簡単に紹介しておきましょう。
・星1つ(星5つ中)はあげすぎ
(ヤフー映画レビュー)
・お金と時間返してほしい
(ヤフー映画レビュー)
・日本映画史上最悪!
(ヤフー映画レビュー)
・申し分なく少林拳を冒涜している
(ヤフー映画レビュー)
・開始10分でふて寝しました。
(ヤフー映画レビュー)
・小学生にオススメ!
(フィルマークスレビュー)
・時間とお金の大切さが学べる!
(フィルマークスレビュー)
・後世に語り継ぎたいクソ映画!
(フィルマークスレビュー)
・金平糖のトゲトゲをやすりで削っていた方が楽しい
(Amazonレビュー)
・これを見るなら多摩川を眺めている方が面白いと思います。
(Amazonレビュー)
これらのレビューを見ただけでも、この「少林少女」という映画作品がいかに伝説級か?ということが分かると思います。
<参考サイト>
・ヤフー映画:https://movies.yahoo.co.jp/
・フィルマークス:https://filmarks.com/
・Amazon:https://www.amazon.co.jp/
公式に黒歴史認定されている!!
映画「亜人」の公式サイトの本広克行監督のフィルモグラフィの欄を見てみますと、以下のようになっていました。
ここに掲載されている作品は、「踊る大捜査線」シリーズ、「サマータイムマシンブルース」、「UDON」、「曲がれ!スプーン」、「劇場版サイコパス」、「幕が上がる」、「曇天に笑う」となっています。
「サマータイムマシンブルース」も彼の作品の中で評価が高いわけですから当然載るでしょう。「UDON」は評価はイマイチですが、興行収入約13億円のヒットになりました。
「曲がれ!スプーン」は評価がイマイチ、さらに興行成績もイマイチです。
「幕が上がる」は直近の作品ですし、評価も高いので分かります。
「曇天に笑う」は次回作ですので、宣伝も兼ねて掲載されているのでしょう。
あれ?「少林少女」が無いですよね?
確かに評価も興行成績も低そうだから、名前が挙がらなくて当然と思われるかもしれません。ただ、「少林少女」は興行収入約15億円と、彼の作品の中でもかなりヒットした作品です。(ただ製作費10億円超、宣伝費5億円とも言われているので、興行的には失敗です。)
にもかかわらず、作品名が挙がらないというのは、すなわち・・・。もう察しの良い方は、お気づきかもしれませんね。
何がしたいのか分からない
「少林少女」というタイトルですので、少林拳をする少女の勧善懲悪ムービーかな?なんて想像する方は多いと思います。
本作は、少林寺拳法に通じた少女が、ラクロスをする話です!!!
(C)2008「少林少女」製作委員会
と思ったら、結局は少林拳で敵を倒す映画です!!!
(C)2008「少林少女」製作委員会
と思いきや、オチはラクロスなんです(笑)。
少林寺をしていたと思ったら、急にラクロスをし始めて、さらに急にサッカーをし始めて、またラクロスをしていたと思ったら、結局少林寺拳法で敵をバッタバッタ倒します。と思いきや最後はラクロスです。
まあいいんですよ、中盤過ぎくらいまでの訳の分からない展開はまあどうでもいいんですよ。普通に出来が悪いだけですから。
ただ終盤というかメインパートになっているアクションシーンの連続。ここがあまりにも酷すぎるんですよね。
スローモーションやら安いエフェクトやら、過剰な演出やら、見え見えのCGでもう何の見どころもありません。
見ていて何の感情も起きないんですよね(笑)。ワクワク感、高揚感、感動その他一切の感情を感じないのです。
何というか心が死んでいく音が聞こえます。
おそらくですが、人間を3日くらい拘束して不眠不休でこの映画を見せ続ければ、その人の精神を完全に破壊できると思います。
もうこの映画は一種の拷問です!!
Casino Royale (C)2006 Danjaq,LLC,United Artists Corporation,Columbia Pictures Industries,Inc
こんな映画を3日もエンドレスで見せられ続ければ、どんな重要機密でも吐いてしまうと思います。
もうどう説明したらよいのか分からないんですよね・・・。意味が分からないんです。この映画が何をしたかったのかが説明できないんです。
多分こんな映画は、私が見てきた数多くの映画作品の中でもこの映画だけです。
お笑いコンビ「野性爆弾」のくっきーがテレビでよく泣き真似をして、「『フォレストガンプ』を思い出しただけです。」っていうギャグをやっているんですよ。
皆さんも疲れた時に、「顔死んでるぞ!」とか「元気出せよ!」とか言われると思うんですよ。そういう時に、「あ、すみません。映画『少林少女』を思い出していただけです。」と答えるといいと思います。
映画は時に人の人生を変えるといいます。人の生き方や考え方に大きな影響を与えることもあります。またときには、人を救うことだってあります。
ただ、映画は時に人の心を破壊するんですよね。後にも先にもそんな映画はこの「少林少女」だけですが・・・。
ラクロスも少林寺拳法も何もかもを全力で冒涜する伝説の映画、それが「少林少女」です。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回は映画『少林少女』についてお話ししてきました。
まあこの作品があったために、私は本広克行監督作品と聞くと警戒心が働いてしまうのですが、先日の試写会で見させていただいた映画「亜人」は上々の出来栄えでした。また前作の「幕が上がる」も良かったですよね。
結局この映画が黒歴史になってしまったのは、フジテレビ主導の製作委員会の迷走だと思います。本広監督の悪い部分も出まくっている作品ですが、それ以上にテレビ局主導でどんどんと進められて、監督も撮りたい映画が撮れなかったんでしょうね・・・。
「踊る大捜査線」シリーズが続編を作るたびに劣化していったのもそうですが、当時のテレビ局の利潤至上主義が映画作品に悪影響を与えていたのは事実でしょう。
そう考えると最近の邦画界はその傾向が少しはましになってきたのかもしれません。
この映画を見て欲しいとは決して言えないのですが、見て欲しい理由があるとすれば、この映画と比べれば、たいていの駄作と言われている映画たちは駄作のレッテルから解放されるでしょうということくらいです。
映画を見て、駄作だなあと感じてしまっても、映画「少林少女」を思い出せば、たいてい許せてしまうと思うのです。
私が邦画で酷いと思う作品を挙げてみてくれ!と聞かれたら、真っ先にこの映画を挙げると思います。
見てくださいとは言いません。絶対に言えません。口が裂けても言えません。
多分1億人が見たら1億人がこんな顔になる映画です。
まあもし気になるのであれば、見ても良いかもしれません。当ブログ管理人は一切の責任は取れませんが・・・(笑)。
今回も読んでくださった方ありがとうございました。