アイキャッチ画像:(C)空知英秋/集英社 (C)2018映画「銀魂2」製作委員会
目次
- 1 はじめに
- 2 本記事で扱う映画作品
- 3 『カメラを止めるな!』の動員と興行収入
- 4 『ポケットモンスター みんなの物語』の動員と興行収入
- 5 『ジュラシックワールド 炎の王国』の興行収入と動員
- 6 『未来のミライ』の興行収入と動員
- 7 『BLEACH』の興行収入と動員
- 8 劇場版『コードブルー』の興行収入と動員
- 9 『インクレディブルファミリー』
- 10 『青夏』の興行収入と動員
- 11 『センセイ君主』の興行収入と動員
- 12 『ミッションインポッシブル フォールアウト』の興行収入と動員
- 13 『ペンギンハイウェイ』の興行収入と動員
- 14 『銀魂2』の興行収入と動員
- 15 『マンマミーアヒアウィーゴー』の興行収入と動員
- 16 『検察側の罪人』の興行収入と動員
- 17 『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の興行収入と動員
- 18 『アントマン&ワスプ』の興行収入と動員
- 19 夏休み映画の興行を当ブログ管理人が一斉査定!!
- 20 おわりに
はじめに
みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はですね当ブログでは久しぶりの映画の興行収入記事になります。7月・8月に公開された映画の動員と興行収入をまとめてご紹介し、講評と当ブログ管理人の評価を書いていこうと思います。
良かったら最後までお付き合いください。
本記事で扱う映画作品
今回は7月と8月、いわゆる夏休み興行の期間に公開された以下の作品を、評価の対象にしていきます。
- 『カメラを止めるな!』
- 『ポケットモンスター みんなの物語』
- 『ジュラシックワールド 炎の王国』
- 『未来のミライ』
- 『BLEACH』
- 『コードブルー』
- 『インクレディブルファミリー』
- 『青夏』
- 『センセイ君主』
- 『ミッションインポッシブル フォールアウト』
- 『ペンギンハイウェイ』
- 『銀魂2』
- 『マンマミーア ヒアウィーゴー』
- 『検察側の罪人』
- 『SUNNY 強い気持ち・強い愛』
- 『アントマン&ワスプ』
なお『カメラを止めるな!』に関しては公開日そのものは6月ですが、拡大公開されたのが今回の該当期間中に当たるので、評価の対象に含めさせていただきます。
『カメラを止めるな!』の動員と興行収入
今年の夏休み映画興行に評価を下すのであれば、やはりこの『カメラを止めるな!』が最高評価になるでしょう。関東圏のたった2館の劇場から始まった映画が、今や200館超へと拡大公開されるに至りました。
映画『カメラを止めるな!』の製作費は何と300万円。この制作費を鑑みると興行収入1000万円にでも達せば、回収できるでしょう。しかし、当初から公開されていた東京圏では、連日満員となり、そんな収支ラインはあっという間に突破し、アスミックエースが配給権を獲得すると、全国拡大公開へと至りました。
その興行収入は今や12億円を突破し、その勢いは未だ留まるところを知らないようです。最終興行収入は正直予測できません。15億円突破は確実でしょうし、この勢いが続くようでしたら最終20億円も有り得るかと思います。
『ポケットモンスター みんなの物語』の動員と興行収入
公開初週の土日で動員44万人、興収5億円を記録しました。これは昨年の7月に公開され、最終興収35.5億円に達した『ポケットモンスター キミにきめた!』の興収比96.9%の成績となります。初動だけを見るならば、昨年公開の作品と横ばいという成績で及第点と言えるでしょう。
そして公開から45日を過ぎた時点での興行収入は28.2億円に達しています。動員ベースでスト250万人が目前と言うところまで来ています。ただデイリーの動員ランキングでも、既に10位圏外にはじき出されており、上映回数や座席数もかなり減少しているため、昨年の35.5億円という数字に届く可能性はほとんど無いという現状です。
ただ最終で30億円には届きそうですし、『キミにきめた!』以前のポケモン映画が興行収入ベースで20億円付近まで落ちていたことを考えると、ポケモン映画新路線は成功していると言って良いのではないでしょうか。
『ジュラシックワールド 炎の王国』の興行収入と動員
前作の興行収入が約95億円である本作は、間違いなく公開前からこの夏の興行収入キングの筆頭格でしたし、公開されてからもその下馬評に違わぬ快進撃を見せました。
全米では批評家からの低評価が興行に影響を与えたこともあってか、前作比にして30%超の興行収入の下落があり、日本でも大幅な前作割れが予想されていました。
しかし、公開されてみるとそういった不安を杞憂に終わらせ、あっという間にこの夏の主役へと躍り出ました。特に初週の土日は前作比140%超となる12.1億円というとんでもない数値を叩きだしました。続編特有の初動型推移もあってか、その後は前作よりは伸び悩みましたが、8月29日現在で興行収入は76億円を突破しています。
最終興行収入では80億円超えはほとんど間違いなく、前作からの下落幅を最小限にとどめたと言えるのではないでしょうか。
『未来のミライ』の興行収入と動員
『時をかける少女』2.6億円→『サマーウォーズ』16.5億円→『おおかみこどもの雨と雪』42.2億円→『バケモノの子』58.8億円とここまで作品を重ねるごとに興行収入を伸ばすというシンデレラストーリーを描いてきた細田監督。
しかし、新作の『未来のミライ』は公開直後から酷評が相次ぎ、動員は伸び悩みました。初動興行収入は約4億円にとどまり、前作『バケモノの子』から40%近く減少する結果となりました。
現在興行収入は25億円を突破しているようですが、座席数もかなり減少してきており、最終興行収入で30億円を超えたあたりでフィニッシュという運びになると思われます。
興行的な面で言うと、この夏の「期待外れ枠」に入ってしまう1作でしょう。
『BLEACH』の興行収入と動員
2018年の夏映画の興行的側面から見たワーストはおそらく実写版『BLEACH』で間違いないでしょう。大人気コミックスの実写版ということで、ある程度のヒットは約束されているだろうと誰もが思っていたのですが、まさかの公開週土日で1.3億円しか稼ぎ出せないという惨状。
その後も動員は伸び悩み、3週目の週末にして週末動員ランキングのTOP10から陥落。その時点での興行収入が5億円にも及んでいませんでした。
そのまま静かにフェードアウトしていったことを考えると、最終興行収入は6億円~7億円というところでしょうか。それにしても、ここまで『BLEACH』が苦戦をするとは思いませんでした。最低でも10億円には届くだろうと予測しておりましたので・・・。
劇場版『コードブルー』の興行収入と動員
フジテレビが贈る高視聴率ドラマ作品がついに劇場版に!!ということで、興行収入40~50億円は間違いないだろうと踏んでおりましたが、そんな私の予想をはるかに上回る特大のヒットになりました。
この記事を書いている8月29日時点で興行収入は80億円目前まで迫っており、依然としてデイリーの興行収入ランキングでは上位3位以内を維持しています。
この勢いであれば、最終で90億円を超えてくることはほとんど間違いないですし、粘り次第では100億円突破も可能性としては有り得るという事態になってきました。
『名探偵コナン ゼロの執行人』を超えて、今年の邦画興行収入ランキングナンバー1の座につくのは時間の問題ですし、まさにこの夏の主役と言える存在感でした。
『インクレディブルファミリー』
2004年に公開され、日本でも大ヒットした前作『ミスターインクレディブル』の興行収入が約52億円でした。今作は全米興行でも前作をはるかに上回る数値を叩きだしており、日本でも前作超えの成績が期待されていました。
そして日本でも公開されるや否や快進撃を見せ、現在の興行収入は40億円を突破しています。またこれは3月に公開され最終約50億円のヒットとなった映画『リメンバーミー』よりも1週間近く早い40億円突破でして、このペースですと50億円突破はまず間違いないですね。
デイリーの興行収入でも依然として上位をキープしているため、まだまだ数字を伸ばすことが期待されます。最終での前作超えに期待が高まりますね。
『青夏』の興行収入と動員
映画ファンの間でも月川監督の『センセイ君主』ばかりが話題になり、ほとんど感想を見かけなかった映画『青夏』。公開の週末に、3週目の映画『BLEACH』の動員とほとんど同じくらいだったことを考えても、最終興行収入で1~2億とかそんなレベルなんじゃないかと思います。
個人的には、青春映画としては悪くないと思いましたし、都会と田舎というギミックをしっかりと活かしていた作品だっただけに、ここまで凄惨たる結果に終わっているのを見ると、心が痛みます。
『センセイ君主』の興行収入と動員
8月1日のファーストデイ公開で、公開初週末までに3億円近い興行収入を記録し、その後も口コミでじわじわと数字を伸ばし、興行収入は既に10億円を突破しています。
夏休みはただでさえ大作洋画・邦画やファミリー向け映画が多く公開され、箱割りで優遇されないこともあって、少女漫画実写には逆風吹き荒れる時期なのですが、そんな中で10億円突破という数字は素晴らしいですね。
まだデイリーランキングでもTOP10付近を維持していますので、このままいけば最終興行収入では13億円付近までは伸ばせるのではないかと思います。
『ミッションインポッシブル フォールアウト』の興行収入と動員
前作の『ミッションインポッシブル ローグネイション』が興行収入51億円を記録しているということで、この数字にどれだけ迫れるのか、そして超えられるのかという焦点に注目が集まりました。
公開から24日時点で興行収入が39.3億円に達しているということですので、この調子で数字を伸ばせば、最終で50億円に迫る数字を叩きだすことは間違いないでしょう。
ただかなり勢いは落ちてきていて、ここからあと12億円近く稼いで、前作を超えることができるのか?という部分に関しては、まだ微妙なラインかと思われます。
しかし、前作とほとんど同等の大ヒットであることに間違いはありませんし、日本ではやっぱりトムクルーズ強しです。
『ペンギンハイウェイ』の興行収入と動員
東宝系列の2018年夏アニメとして送り出された映画『ペンギンハイウェイ』は200館規模の中規模上映でした。しかし中規模上映ながらアニメファン、映画ファンから高い支持を獲得し、公開から10日間で興行収入3億円を突破するなど、健闘っぷりに注目が集まっています。
ただやはり他の大作映画に鑑賞機会と座席を奪われている印象は否めませんし、何とか最終興行収入で5~6億円ほどまで漕ぎつけられれば、十分に成功だったと言えるのではないでしょうか。
SNSなどでも話題になっている作品ですので、ここから驚異の粘りを見せる可能性も残されていますので、今後も目が離せません。
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『銀魂2』の興行収入と動員
初動の興行収入こそ前作を下回りましたが、公開から2週目の週末を迎えた時点で、前作比をわずかに上回っているという好調っぷりで、今作も30億円を突破することはほとんど確実になってきました。
ただ今作は8月中旬からの上映であるため、夏休み期間がもうすぐ終わってしまうという状況ですので、前作ほどは興行収入が、伸び悩むことが予測されます。
続編推移として考えても、「伸び」の部分に関しては前作を下回ることが常ですので、最終興行収入としては前作を割るというのが、現在の状況から出来る予測です。
それでも邦画実写映画としては破格の成績であることに疑いの余地はないでしょう。
『マンマミーアヒアウィーゴー』の興行収入と動員
前作の映画『マンマミーア』は日本でも異例のロングランとなり興行収入26億円の大ヒットを記録したのですが、それももう今から10年近く前の話。『マンマミーア』という作品自体の旬が終わってしまったような気がします。
そんな月日の流れを顕著に感じたのは、その初週の週末動員ランキングです。『マンマミーアヒアウィーゴー』はなんと『カメラを止めるな!』を下回る第7位スタートでした。つまり土日で1.9億円を稼ぎ出した『カメラを止めるな!』を下回る成績だったということです。(IMAX版があるので、興行収入では上回っている可能性もあります。)
ただ初動が2億円を割っている可能性が高いということで、最終興行収入でも10億円を目指すことが当面の目標となりますし、前作からの大幅な下落は避けられない状況です。
全世界的な傾向として前作割れしているので、日本でもその流れの通りになったというだけとも言えます。
『検察側の罪人』の興行収入と動員
ジャニーズ映画は前売り券の売り上げが凄いということと、ファン層が固いので初動に動員が寄るという傾向が強いのですが、『検察側の罪人』は初週末に興行収入4億円超を記録し、波に乗っています。
7月公開の大野智主演『忍びの国』が初動4.8億円で最終25億円付近、10月公開の松本潤主演『ナラタージュ』が初動3億円で最終13億円付近と、ジャニーズ映画の推移は大体初動の4~5倍になるという見立てが立てられます。
そう考えると初動で4.1億円を記録した『検察側の罪人』は失速が激しくなければ20億円を狙える好スタートとも言えるでしょう。ただ映画の評価もかなり割れていて、口コミでの粘りにはあまり期待できない印象です。
なんとか最終で20億円を超えてくれたら・・・。
『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の興行収入と動員
大根監督作品って『SCOOP』『奥田民生になりたいボーイと出会う男全て狂わせるガール』と2作連続で興行的には失敗してしまってるんですよね。『SCOOP』が約7億円、『奥田民生になりたいボーイ・・・』が約4億円なんですが、300規模上映の邦画としてはかなり厳しい数値です。
そして今回の『SUNNY 強い気持ち強い愛』もかなり出足が厳しい印象です。初日と2日目のファーストデイの動員であと10億円伸ばせるかどうか・・・?な『インクレディブルファミリー』の後塵を拝している時点で、興行収入10億円到達が危ぶまれます。
前作ほどの大コケになることはないとは思いますが、かなり厳しい最終興行収入が予見されますね。
『アントマン&ワスプ』の興行収入と動員
前作の『アントマン』は同時期公開の『進撃の巨人』の影響でIMAX上映すらされないという不遇っぷりだったんですが、今作はMCUの人気に乗じて大規模上映が敢行され、無事IMAX上映も決まりました。その効果もあってか、初日から前作を大きく上回る数字を叩きだしています。
土曜日がファーストデイなので動員比較は難しいですが、金曜日の動員は最終興行収入18.7億円を記録した『ドクターストレンジ』に近い数字を叩きだしていて、この勢いを維持できれば、前作の興行収入12.1億円を上回ってくることは間違いない状況です。
初動時点での講評にはなりますが、大健闘と言って間違いないでしょう。
夏休み映画の興行を当ブログ管理人が一斉査定!!
さて、ここまで夏休み映画の興行収入情報や当ブログ管理人の私的な講評を書いてきたわけですが、最後に当ブログ管理人が独断と偏見で、評価を下していきたいと思います。
なお、ここで下す評価は単純に興行収入が高い順に評価するというわけではなく、公開前の期待値と比べてどうだったかという観点で書いていきます。
Sランク(素晴らしい)
カメラを止めるな!
コードブルー
Aランク(大健闘)
アントマン(初動時点での評価)
ミッションインポッシブルフォールアウト
センセイ君主
検察側の罪人
インクレディブルファミリー
ペンギンハイウェイ
Bランク(期待通り)
ジュラシックワールド 炎の王国
銀魂2
ポケットモンスター みんなの物語
Cランク(もの足りない)
SUNNY強い気持ち強い愛(初動時点での評価)
未来のミライ
青夏
Dランク(期待外れ)
マンマミーアヒアウィーゴー
BLEACH
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は当ブログでは久しぶりの興行収入記事となりました。興行収入って確かに映画にあまり関係ないものなのかもしれませんが、やっぱり推移を見守るのは非常に楽しいものです。
また、興行収入次第でその作品の今後の展開が決まるわけですから、自分が気に入った作品の興行収入はむしろ注視しておくべきだと思いますよ。
この夏も興行収入面ではたくさんのサプライズがあった夏でした。
今回も読んでくださった方ありがとうございました。