はじめに
みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はですね当ブログ管理人では久しぶりのパロディ映画レビュー記事となります!!
一部界隈では、当ブログ管理人=パロディ映画ブロガーみたいな認識があるようですが、あくまでも自分では映画ブロガーのつもりです(笑)
そうですね。パロディ映画ってすごく日本では地位が低いですし、嘲笑の対象でしかないと思うんですが、アメリカではきちんと「映画」としてレビューされていたりするんですよ。
当ブログ管理人のパロディ映画に対するスタンスを綴った記事も併せて読んでいただけると嬉しいですね。
そして今回語っていく作品は『ハメンジャーズ VS HナMEN』になります!
ディズニーがMCUにX-MENが合流する可能性を示唆していますが、未だ現実のものとなるのかどうかは不明です。
つまりパロディ映画におけるアメコミヒーロー映画は、MCUやDCEUといったヒーロー映画をちょうえつしたそんざいですらあるのです。
監督を務めているのは、アクセルブラウンさんです。
彼がいかに素晴らしい監督であるかということに関しては、個別記事を書いてご紹介しております。そちらを読んでいただければと思います。
ではここから作品の感想等を綴っていきたいと思います。
良かったら最後までお付き合いください。
キャラクター紹介
まずは本作『ハメンジャーズ VS HナMEN』のキャラクター紹介から始めましょう。
作品を見ていただければ、すぐに分かるんですが、アメリカ本国ではキャラクター名は普通にキャプテンアメリカであったり、スパイダーマンだったりと正規の名称になっているんです。
ただ日本では独自の販売展開となっておりまして、キャラクター名をパロディらしく改変しているんです。
2017年に『スルノサイコースグモット』が発売されましたが、これが発売されるときに作品の邦題やキャラクタータイトルを決める会議に一般の方が参加するという催しがあったようです。
それくらいにパロディアメコミ映画のキャラクター名には日本の販売会社で働く人たちの熱量が込められているというわけです。
アーンイヤーンマン
冒頭でオンスロート事件により死亡したと語られている。
デソー
同じく冒頭でオンスロート事件により死亡したと語られている。
キャプテンハメリカ
アーンイヤーンマンやデソーらの死を悲しんでいる。ハメンジャーズ、ないしヌックフュ―リーの方針に疑問を呈し、『シビルウォー』における決別よろしく一時的に離脱する。
ヌックフュ―リー
オンスロート事件により壊滅的な打撃を受けたハメンジャーズの再編に尽力する。マングリートによるX-MEN再編を危険視し、対決を望む。
ボッキンバード
夫のホーケーアイが死亡し、放心状態になり、その喪失感を埋めるためにハメリカとの情事に及ぶ。サークルクラッシャーならぬハメンジャーズクラッシャーとはこいつのことである。
ドクタースンドメンジ
現在のハメンジャーズを統括する立場にある。劇中では特に時を操ったり、情事に及んだりする様子も描かれず、ただの奇抜な格好をしたおっさんでしかない。
エロフェッサー
オンスロート事件により死亡したと冒頭で語られる。
マングリート
エロフェッサー亡き後のミュータントたちを統括し、X-MENを再編してハメンジャーズとの対決を試みる。
マエヴァリン(コーガン)
オンスロート事件により死亡したと冒頭で語られる。
ポロリス
原作コミックにも登場するマグニートが父親ではないかという設定や、ハメックとの恋愛関係の設定が踏襲されている。
イカストーム
本作の終盤に少しだけ登場するものの特段見せ場はない。
パイプルマン
本作『ハメンジャーズ VS HナMEN』におけるヴィラン。しかし、登場シーンは30秒程度な上、彼が倒されるシーンは編集でカットされている。
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『ハメンジャーズ VS HナMEN』のここがスゴイ!5つのポイント
さてここからは『ハメンジャーズ VS HナMEN』について個人的に感じたことを5つのポイントに絞って書いていきたいと思います。
一体どうなってるんだ?日本版
まず、本作の本編について語っていく前にある重要な事実に触れておく必要があります。
本作『ハメンジャーズ VS HナMEN』の日本版収録時間は70分です。
参考程度ですが、当ブログ管理人が所持しているパロディ映画の尺を書いておきましょう。
- 君の縄→130分(ちなみに『君の名は』は112分)
- チンコジラ→140分(ちなみに『シンゴジラ』は120分)
- ワンダーヤリマン→90分(ちなみに『ワンダーウーマン』は159分)
本編よりも尺が長いパロディ映画(AV)も存在しているという現状で、『ハメンジャーズ VS HナMEN』はわずか70分しか尺がないんです。
これはどういうことなんだ?と疑問に思い、英語のサイトを漁っておりますと、どうやら日本版は大幅に再編集が成されたバージョンになっているということなんですね。
なんと北米版の『ハメンジャーズ VS HナMEN』の上映時間は115分です。
驚くべきことに45分もの映像がカットされてしまっているのです!!
2時間近くある作品をほとんど1時間尺にまで縮めてしまうという所業・・・。
『アベンジャーズインフィニティウォー』が地上波初登場!!今回は特別編集版で、60分尺でサクッとお届け!!
そんなニュースが出回った日には、アメコミ映画界隈が大炎上すること間違いなしです。
ちなみにですが、なぜこんなにカットされるのかというと、日本では無修正の行為シーンが放映できないために必然的にそれに絡むところがあっとされてしまうという裏事情があります(笑)
本作とそして日本版の編集に見る女性ヒーロー台頭への布石
ただ、そんな作品の半分近くをカットしてしまうという所業にも1つの意図が見え隠れしています。
それが昨今のMCUやDCEUにも見られる女性ヒーロー台頭の流れなんです。
DCEUでは『ワンダーウーマン』が、そしてMCUでは『アントマン&ワスプ』や『キャプテンマーベル』といった作品が発表され、女性単独ヒーロー映画の流れが生まれつつあります。
そんな中でパロディ映画界の巨匠アクセルブラウンは『ワンダーウーマン』が公開された2017年よりも前に女性ヒーローの台頭を自身の作品の中で表現していたのです。(*『ハメンジャーズ VS HナMEN』は北米では2015年発売)
劇中のボッキンバードのセリフにこんなものがあります。
「私だってオトナよ。自分のことは自分で決めるわ。女性は自立してるんだから。」
『ハメンジャーズ VS HナMEN』より引用
このセリフもそうなんですが、『ハメンジャーズ VS HナMEN』は基本的に女性ヒーローが全面に押し出された内容になっています。
ボッキンバードはもちろんのこと、ポロリスやブラブラキャット、イカストームといった女性ヒーローが活躍し、男性ヒーローはかなり影が薄いんですよ。
これは『ジャスティスヤリーグ』や『アーンイヤーンマン』といった他のアクセルブラウン作品と比べても顕著な傾向です。
さらに先ほど指摘した日本版の大幅カットがこの主張をより強めています。
というのも日本版でカットされてしまっているのは、ほとんどが〇ックスパートの映像なんです。
実はこういった海外のアダルトパロディって普通に局部が映りこんでいるんですよ。
『ハメンジャーズ VS HナMEN』に関しても北米で販売された115分尺のものは、普通に無修正です。
しかし、日本で販売するに当たってはどうしても無修正では厳しいですし、モザイクをかけるか、カットするかの2択を迫られることとなります。
そうなった時にコンマビジョンさんは後者を選択したわけです。
そしてこのカットの仕方がまたすごく作為的なんですよ。
そうなんです。基本的にアダルトビデオやピンク映画って男性女性の両方が映像に映し出されるはずなんですが、『ハメンジャーズ VS HナMEN』は徹底的に女性のみを映し出しています。
例えばボッキンバードとキャプテンハメリカの情事のシーンでは、基本的にハメリカがフレームアウトしているような感じになっていて、モニターにはひたすらにボッキンバードが悶えて、喘いでいる様子が映し出されます。
これ本編を見ていただかないと全然伝わらないんですが、徹底的にハメリカやハメリカの局部がフレーム内に入らないように計算されていて、そのたびに雑な編集でシーンが切断、接着されているんです。
しかもヒーローなので、基本的にスーツを着ているので、ヒーローコスプレをしたお姉さんが喘いでいるだけの動画を15分近く見せられることとなるわけです。
それでいて本作はR18指定で、未成年は購入不可ですからね(笑)
『シェイプオブウォーター』の日本劇場公開版(R15版)とかの方がよっぽど「おかず」としては優秀ですよ・・・。
あと、画角の調整をしているのが理由だは思われるんですが、手で男〇器を〇ごくシーンで、男〇器がフレームアウトしてしまっているせいで、女性が何をしているのかが全然伝わってこなかったりするんですよね。
ただこういう徹底的に男性ヒーローや男〇器を排除するカットを施したことで、日本編集版の『ハメンジャーズ VS HナMEN』はオリジナル版以上に女性ヒーローに焦点を当てた内容になっています。
MCUがようやく『アントマン&ワスプ』で女性ヒーローを押し出したという中で、2015年時点で既にその流れを読み切っていたパロディ映画界の巨匠アクセルブラウンの慧眼に恐れ入りました。
パッケージ裏のとある画像が炎上案件すぎる(笑)
ツイッターを見ているとアメコミヒーローの界隈は事あるごとに炎上しているような気がします。
先日も『ヴェノム』の日本版主題歌問題で荒れてましたよね。
そんな人たちに見せたいのがこれですよ!!
何とあのキャプテンアメリカの神聖なシールドが、あろうことかモザイク代わりに使用されているんです!!
これは炎上間違いなしだぞ!!
「よろしい。ならば戦争だ。」
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これはもしかして『ローガン』へのオマージュ?
みなさんは2017年に公開された映画『ローガン』をご覧になりましたか?
その中でやはり涙なしに見られないのがこのシーンですよね。
(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
ネタバレになるので、詳細は伏せますが、木の枝で形作られた「X」の文字に多くの人が涙したことでしょう。
さてここで先ほど紹介したヌークケイジとポロリスの〇ックスシーンの画像を見てみましょう。
注目してほしいのは後ろで倒れている机です!!
そうなんです。実はこのシーンで後ろに倒れている机の金属材の形が丁度「X」の文字になっているんです。
しかも『ハメンジャーズ VS HナMEN』の公開が2015年で、『ローガン』の公開は2017年です。
それをさらに『デッドプール2』がパロディしちゃいましたから、『デッドプール2』も『ハメンジャーズ VS HナMEN』へオマージュを捧げたということに・・・?
アベンジャーズ4にも通ずる作品
ここまでにアクセルブラウン監督が『ローガン』のあの名シーンや昨今の女性ヒーロー台頭の流れを予見していたのではないかという事実を指摘してきましたが、本作はもはや『アベンジャーズ4』の内容をも予見しているのではないかと思えるのです。
まず注目したいのが、本作『ハメンジャーズ VS HナMEN』の展開です。
実はここまでほとんど活躍していなかったドクタースンドメンジが、本作の終盤で、死んでしまったアーンイヤーンマンやデソーといったハメンジャーズの仲間たちは「今も異次元の世界で生きている」という指摘をしているんです。
ご存じ『アベンジャーズインフィニティウォー』でもドクターストレンジが非常に意味深な言動の数々を残してくれていましたし、『アベンジャーズ4』で彼がキーマンになることはもう間違いありません。
さらに言うならば、本作『ハメンジャーズ VS HナMEN』は冒頭でヒーローやミュータントたちのおよそ半数が死んでしまったことが判明するんですが、これはまさしく『アベンジャーズ4』にも繋がる内容ですよね。
たくさんの仲間たちの「死」に現前して残されたアベンジャーズたちが一体どんな行動に打って出るのか?はまだわかりません。
ただアクセルブラウン監督の予見では、ヒーローたちは喪失感を紛らわせるために〇ックスに溺れるだろうということなのです(笑)
『ハメンジャーズ VS HナMEN』におけるキャップは仲間の死の直後に、ホーケーアイ(ホークアイ)の恋人であるボッキンバード(モッキンバード)を寝とってしまうような不届きものです。
先日、キャプテンアメリカを演じてこられたクリス・エヴァンスがTwitterで8年間、この役を演じてくることができたことに対して感謝を述べておられました。
果たして『アベンジャーズ4』においてヒーローが喪失感を埋めるために〇ックスに溺れるという超展開は訪れるのでしょうか?
ここまで『ローガン』や『ワンダーウーマン』、『キャプテンマーベル』にも通ずるような先見性を見せてきたアクセルブラウン監督の予見なら、実現する可能性も否定できないのではないでしょうか?
あると思います!!(ないです)
おわりに
いかがでしたか。今回は『ハメンジャーズ VS HナMEN』についてお話してきました。
正直アダルトビデオ的な使用目的で購入すると、全く役に立たないと思います。
はっきり言って全くエロさはありません。
そこらへんのR15指定の映画の方がよっぽどエロいと思います。
ただアクセルブラウン監督がアメコミ映画の未来を予見していたのではないかというレベルの先見性が詰め込まれた内容になっていて、2018年の今になって見てみると、その正確性に驚かされるばかりです。
いよいよハメンジャーズ VS X-MENの戦いが開戦だ!!という時にこの作品はエンドロールに突入してしまうので、ぜひとも続編を見たいなぁと思ってしまう次第です。
皆さんもアメコミヒーロー映画も見るのも、原作コミックスを読むのも良いんですが、たまには息抜きとしてこういったパロディ映画の方もチェックして見ると、違った楽しみがあると思いますよ!!
ぜひぜひ購入して、自宅で鑑賞してみてください!!
もちろん18歳未満の方はダメですよ!!
今回も読んでくださった方ありがとうございました。