【ネタバレあり】『ワイルドスピード スーパーコンボ』感想・解説:ワイスピ印のファミリー映画!

みなさんこんにちは。ナガと申します。

今回はですね映画『ワイルドスピード スーパーコンボ』についてお話していこうと思います。

ナガ
「ワイルドスピード」シリーズのスピンオフ第1弾なんだよね!

ちなみに英題は『HOBBS & SHAW』ということで、まさにルーク・ホブスデッカード・ショウのバディムービーということになりますね。

アメリカでも日本と同タイミングで上映がスタートしていて、評価は上々のようです。

  • 批評家支持率:67%
  • オーディエンス支持率:91%

(8月3日時点)

『ワイルドスピード』シリーズは基本的にシリーズ7作目が異常に高評価というだけで、それ以外はあまり評価が高くない+高くても60%代という印象なので、今回もいつも通りという感じですね。

シリーズ7作目の高評価とポール・ウォーカーの訃報もあり、少し作品の雰囲気が変わっていた印象がありますが、この『ワイルドスピード スーパーコンボ』でいつものテンションを取り戻した感じがあります。

そんなアクションと車、マッチョごり押しの濃い~映画を早速見てきました。

本記事は作品のネタバレになるような内容を含む感想・解説記事となっております。

作品を未鑑賞の方はお気をつけください。

良かったら最後までお付き合いください。




『ワイルドスピード スーパーコンボ』

あらすじ

デッカード・ショウの妹ハッティはMI6として活動しており、極秘任務で危険なウイルスの回収を目指していた。

しかし、ウイルスを回収した矢先にエティオンと呼ばれる組織からの刺客ブリクストンに急襲される。

ハッティは咄嗟の判断で、自分の体内にウイルスを注入し、その場から離脱することを選択した。

マスコミを自由に操っているエティオンは彼女をMI6の裏切り者であるというフェイクニュースを流し、捜索を始める。

そこで、彼女の捜索に向けてアメリカではルーク・ホブスが、イギリスではデッカード・ショウが任務に召集される。

しかし、犬猿の仲である2人は協力体制に反対し、個別行動を開始してしまう。

何とかルーク・ホブスが彼女を確保し、CIAの施設へと連れ戻すことに成功するのだが、そこに再びブリクストンが現れ、ハッティを連れ去ろうとする。

ホブスショウは協力して、何とか彼女を守り切るが、エティオンにより世界中に2人がテロリストであるというニュースが流され、目立った行動が難しくなっていく。

2人はウイルスの開発者のもとを訪れ、彼女の体内からウイルスを取り出すにはエティオンの研究施設にある装置が必要であることを知る。

ウイルスが彼女に感染するまで残り2日ほどしかないと分かった2人は、決死の覚悟でエティオンの施設に乗り込んでいく・・・。

 

スタッフ・キャスト

スタッフ
  • 監督:デヴィッド・リーチ
  • 脚本:クリス・モーガンドリュー・ピアース
  • 撮影:ジョナサン・セラ
  • 美術:デビッド・ショイネマン
  • 編集:クリストファー・ラウズ
  • 音楽:タイラー・ベイツ
ナガ
まさかの監督がデヴィッド・リーチなんだね!!

『ジョンウィック』シリーズ『アトミックブロンド』『デッドプール2』などの監督を歴任してきたデヴィッド・リーチがなんと今回『ワイルドスピード』シリーズに参戦です。

彼は元々は映画監督ではなく、スタントマンとして活躍していました。

『ファイトクラブ』や2007年公開の『スリー・ハンドレッド』、ボーンシリーズ最高傑作とも名高い『ボーン・アルティメイタム』なんかでもスタントマンとして参加していたようです。

その後、スタントコーディネーターやファイトコーディネーターとしても活動を始め、『アトミックブロンド』にて映画監督デビューを果たしました。

スタントマン仕込みの肉弾戦のアクションに定評のある彼のアプローチが今回の『ワイルドスピード スーパーコンボ』では堪能できますよ。

脚本には『ワイルドスピード』シリーズと言えばお馴染みのクリス・モーガン『ミッションインポッシブル』シリーズにも携わっていたドリュー・ピアースがタッグを組みました。

ナガ
ドリュー・ピアースの参加でさらにスパイ映画色が強まっていた印象だね!

『ワイルドスピード』シリーズは元々カーレースの映画だったと思っているんですが、シリーズを追うごとにスパイ映画色が増していき、もはや今回のスピンオフはただのスパイ映画ですよね(笑)

その他スタッフには、デヴィッド・リーチのアプローチをよく理解した撮影のジョナサン・セラや美術のデビッド・ショイネマンが加わっています。

編集にはボーンシリーズで知られるクリストファー・ラウズが参加していますね。(所々編集にボーンシリーズっぽさを感じていたので、後からスタッフをチェックして合点がいきました。)

スタッフ
  • ドウェイン・ジョンソン:ルーク・ホブス
  • ジェイソン・ステイサム:デッカード・ショウ
  • イドリス・エルバ:ブリクストン
  • バネッサ・カービー:ハッティ・ショウ
  • クリフ・カーティス:ジョナ・ホブス
ナガ
スキンヘッドのマッチョの2人が主役の映画は映像の濃さが半端じゃないですよ!(笑)

今や世界的スターとなったドウェイン・ジョンソンジェイソン・ステイサムですが、この2人が同時にメインの映画は絵面的に迫力がありすぎて笑ってしまいます。

また今回は『ダークタワー』などでもクールな一匹狼を演じたイドリス・エルバがメインヴィランとして登場します。

そしてショウの妹役には昨年の『ミッションインポッシブル6』にて少ない時間ながらミステリアスな雰囲気で存在感を放ったヴァネッサ・カービーが起用されました。

まさに「キャラクター映画」としてはふさわしすぎる濃いメンバーが集結したと言えるでしょう。

より詳しい情報を知りたいという方は、映画公式サイトへどうぞ!!

ナガ
ぜひぜひ劇場でご覧ください!!



『ワイルドスピード スーパーコンボ』感想・解説(ネタバレあり)

やはりキャストの人生が投影される

(C)Universal Pictures

『ワイルドスピード』シリーズってこれまでもそうなんですが、キャストの人生が投影されているようなリアルとフィクションの交錯が見られるシリーズなんですよ。

とりわけ『ワイルドスピード スカイミッション』では、撮影中にポール・ウォーカーの訃報があったという事実が物語の結末へと投影されました。

ドミニクとブライアンの「別れ」を「See You Again」にのせて見せるあのラストシーンで泣かないワイスピファンはいないでしょう。

そして『ワイルドスピード アイスブレイク』でドミニクを演じたヴィン・ディーゼルの人生と『ワイルドスピード』シリーズのリンクはさらに強いものになっていきます。

ドミニクを演じるヴィン・ディーゼルとブライアンを演じるポール・ウォーカーって長らくシリーズでも共演していたこともあり、プライベートでも非常に親交が深かったんですよ。

そのためもあってか、ヴィン・ディーゼルポール・ウォーカーの死後に生まれた自分の娘に「ポーリン(Pauline)」という名前をつけたんですね。

ナガ
これは言うまでもなくポール・ウォーカーの名前から取ったものだよね!

そして『ワイルドスピード アイスブレイク』ではまさしくその事実が作品に投影され、ドミニクが自分の息子に「ブライアン」と名づけるシーンが描かれました。

この演じているキャストの人生を作品に投影していくという方向性が今回の『ワイルドスピード スーパーコンボ』でも顕著に見られました。

まず今作においてはルーク・ホブスデッカード・ショウの出自が重要な意味を持ってきますよね。

デッカード・ショウを演じているジェイソン・ステイサムって意外にも英国人俳優なんです。

ナガ
あんな筋肉ゴリゴリのアクション俳優なのに、英国紳士というギャップが良いんですよね・・・。

そして一方のルーク・ホブスを演じるドウェイン・ジョンソンは父親が黒人プロレスラーで、母親がサモア人という出自を持っていて、左半身にはサモアの伝統的な刺青が入っています。

また今回ルーク・ホブスの母が印象的な役割を果たしましたが、これもドウェイン・ジョンソン自身が最近語っていたことを思うと、何だか意味ありげに思えてきます。

15歳だった頃、彼は、母のアタさんが高速道路で自殺未遂をしようとしたところを目撃し、心に深い傷を負っていたようです。

劇中でホブスが抱えていた母親への強い思いというのは、まさに彼自身の思いの投影だと思います。

さらにドウェイン・ジョンソン自身も14歳の頃に、アパートを追い出され、窃盗を繰り返して逮捕されていた経験があるということで、この点についてもホブスというキャラクターと彼自身がリンクしています。

そんな暗い過去から脱却するために、とにかく肉体を鍛えたと語っている彼が演じるからこそ、ホブスというキャラクターにすごく重みが出ますよね。

自身のサモアという出自を背負い、ドウェイン・ジョンソンとして、そしてルーク・ホブスとして世界の危機に立ち向かう姿には、彼の人生を思うと、泣かせるものがありました。

ナガ
ちなみにホブスがフレンチブルドッグを飼っている、パンケーキ好きという設定もドウェイン・ジョンソン自身のことが投影されたものです(笑)

 

ワイスピ印のファミリー映画

『ワイルドスピード』シリーズと言えばやはり、血の繋がっていない仲間<ファミリー>たちの強い絆を描いてきたという印象が強いですよね。

ただ『ワイルドスピード ユーロミッション』以降の物語では、「ファミリー」とファミリーという2つの形が明確になり、ある種の対立軸のように描かれてきました。

シリーズ第7作のラストで描かれたドミニクとブライアンの別れってまさしくそうで、「ファミリー」を守る道とファミリーを守る道への分岐を描いていたとも見て取れるんです。

「ファミリー」とは血縁関係や法的拘束力のない、言わば強い絆と連帯意識だけで繋がっている集団です。

一方のファミリーとは血縁関係に結ばれていたり、結婚関係にあるというような従来的ないわゆる「家族」の繋がりです。

ブライアンはミアが拉致されるという一件があったことや彼女が2人目の子を妊娠しているという事実を受けて、「ファミリー」とファミリーの間で揺れ動きます。

そこで最終的に後者を選び、自分の居場所を選んだのがまさに『ワイルドスピード スカイミッション』のラストシーンなのです。

そして続く『ワイルドスピード アイスブレイク』では、前作のラストで「ファミリー」を選択したドミニクに、ブライアンと同じ選択と決断が課されます。

彼はサイファーというヴィランに血のつながった娘、つまりファミリーを人質に取られ、「ファミリー」を裏切ることを求められます。

どちらかを捨てる決断を迫られた彼は、一時は「ファミリー」を裏切る素振りを見せながらも、そのどちらもを救って見せました。

ここでシリーズに通底していた「ファミリー」とファミリーの対立軸を、主人公のドミニクがどちらもを守るという強い決意表明をすることで終わらせたということです。

そんなシリーズ第8作の後に公開された今回のスピンオフ『ワイルドスピード スーパーコンボ』はなんと、「ファミリー」ではなくファミリー側にフォーカスしていくというアプローチをとりました。

ナガ
これはナンバリングタイトルでは絶対にできない物語だったね!

血のつながらない「ファミリー」ではなく、血のつながったファミリーの連帯が強大な敵に立ち向かう鍵となるという展開は、ワイスピらしくはないのですが、王道で熱かったです。



リメンバーミー方式で描かれたローテクVSハイテク

(C)Universal Pictures

今回の『ワイルドスピード スーパーコンボ』はローテクVSハイテクの明確な対立軸を打ち出し、そこに伝統的な家族の在り方の美しさを乗せて戦うという構造になっていました。

ただ一言で言ってしまうと、この映画は「ローテク=温かみがあって、人の繋がりが強い」「ハイテク=冷たく非人道的・人間的で、人のつながりが希薄」というある種のステレオタイプ的なイメージで対立軸を作ってしまっているように感じられました。

この作品を見ていて、ドウェイン・ジョンソンやサモアの描写から『モアナと伝説の海』を想起した人は多いんじゃないかと思いますが、個人的にはむしろ『リメンバーミー』を思い出しました。

この作品が日本で公開された時に、価値観が伝統的な家族至上主義に裏打ちされている様で息苦しいという指摘がありました。

例えば、「死者の国」の忘れられた人が本当の意味で死んでいくという規則は、家族がいない人や子供をもうけなかった人を否定しているようにも感じられました。

また、夢のために家族を諦めた男をヴィランに仕立て上げたことで、家族よりも夢を優先するという決断が絶対悪のように描かれていたのも少しモヤモヤするところではありました。

ナガ
ただこれは現代アメリカの個人主義的な家族観に対するカウンターとして描かれているんだよね。

メキシコの伝統的な価値観を敢えて、アメリカ的な家族観との対立軸の中で描こうとしたのは、家族の繋がりが希薄化していく現代に対する警鐘でもあったわけです。

だからこそ一見ステレオタイプ的な家族観や価値観の押しつけにも感じられるような、アプローチをとったのだと思います。

今回の『ワイルドスピード スーパーコンボ』の対立軸の作り方は実にこの『リメンバーミー』に似ているような気がします。

とりわけ今作の中で描かれたのは、「ワイルドスピード」と現代のアクション映画という対立軸なのかなと思います。

『ワイルドスピード』シリーズって、とにかくスタントに並々ならぬこだわりを見せているシリーズとしても知られています。

先日シリーズ9作目の撮影中に、危険なスタントに挑戦したスタントマンの男性が重傷を負ったというニュースも飛び込んできましたが、それくらいにCGではなくスタントでというところにこだわっているんですね。

有名なシーンで言うと、『ワイルドスピード スカイミッション』では車にパラシュートをつけて、上空から降下されるというシーンをCGではなく実際に撮影したりしていましたね。

こういういわゆる「ローテク」で撮影するからこそのリアル感を追求してきたシリーズに、今回はエティオンというハイテクで人類を虐殺しようと目論む組織が立ちはだかります。

スタント畑の監督であるデヴィッド・リーチを代表に、アクション俳優として輝かしい功績を残し、スタントにもこだわりのあるドウェイン・ジョンソンジェイソン・ステイサムがメインキャラクターになっているのも重要です。

マッチョな肉体派のヒーローである彼らの前に立ちはだかるのが、スマートでそして機会によって制御されたブリクストンという現代的でスマートなヴィランでした。

彼らの対立軸がそのままローテクVSハイテクと言いますか、スタント VS CG(VFX)のような対立軸に落とし込まれていたように思います。

また、そこに車 VS バイク(ヘリコプター)といった対立軸を重ねてきたのも面白いですよね。

『ワイルドスピード』シリーズは基本的には車でのアクションやレースを主体に据えてきた作品です。

車って言わば、アメリカ人の誇りであり、象徴でもあります。

アメリカは基本的に自動車文化の国であり、かつてはデトロイトを中心に自動車産業が発達していたのですが、どんどんと西海岸の先端技術系の進歩や外国車の台頭により、自動車産業が衰退していったという背景があります。

とりわけどんどんとアメリカ国内でも日本車やヨーロッパ産の車が進出しており、『ワイルドスピード』シリーズでもドミニクがアメリカンカーに乗っているものの、様々な国の車が登場します。

近年アメリカでは自動車の登録台数が減少しているという報告もあったりして、車文化はやはり衰退の一途を辿っているようです。

ただそれでも『ワイルドスピード』シリーズは車で戦う映画なんだということを『ワイルドスピード スーパーコンボ』は改めて強く我々の脳裏に刻み込んだような気がします。

どこの国から来たのかもわからないおんぼろな車で、ヘリコプターと引っ張り合うという構図はまさしくローテクVSハイテクであり、『ワイルドスピード』シリーズの覚悟を示すシーンでもありました。

さらにそこに、先ほども触れたファミリーとそれを引き裂く者という対立軸を重ねることで今作は完成しています。

ローテクVSハイテク。スタント VS VFX。マッチョ VS スマート。人間 VS 機械。車 VS ヘリコプター。ファミリー VS ファミリーを引き裂く者。

これらの極端な対立軸を重層的に重ね合わせることで、今作『ワイルドスピード スーパーコンボ』はある種シリーズのアイデンティティを証明するための戦いというところに物語を落としこんだような気がしています。

対立のさせ方は『リメンバーミー』同様に極端で偏った見方も含まれるのですが、それを敢えてやることで、カウンター的に機能させているという点は特筆すべきでしょう。



小ネタとポストクレジットシーンの意味

マトリックス

『マトリックス レボリューションズ』より引用

デヴィッド・リーチ監督ってかつてスタントマンとして活躍していて、その際に『マトリックス』シリーズに関わっていたという経歴を持っています。

そういう経歴があることを鑑みると、いくつかのシーンで『マトリックス』を意識していないはずが無いだろうと感じました。

例えば、冒頭にイドリス・エルバが演じるブリクストンが銃弾を腕で受け止めるシーンって、まさしく『マトリックス』からの引用だと思います。

また、本作のラストバトルとして採用された崖の下での戦いは、ほぼ間違いなく3作目の『マトリックス レボリューションズ』を意識しています。

とりわけ水が降ってくる中での殴り合いというシチュエーションは完全に同じですし、スローモーション演出や同時に殴り殴られるアクション演出も完全に一致していました。

 

『ワイルドスピード』シリーズとのつながり

今作はあくまでも『ワイルドスピード』シリーズのスピンオフであるということですが、メインラインとのつながりもきちんと仄めかされています。

例えば、今回は名前だけの登場でしたがシリーズのキーパーソンの1人でもあるミスター・ノーバディの名前が挙がっていましたよね。

ナガ
彼の活躍を知りたいという方はシリーズ7作目と8作目を主にチェックしておくと良いでしょう!

また、『ワイルドスピード スーパーコンボ』の中では、いくつかメインラインの中で起きた出来事との繋がりを仄めかすセリフがありました。

例えば、今作の冒頭でホブスとショウをチームにしようとしていたエージェントが2人は過去に「ニューヨークで」共に仕事をしたという話をしていましたが、これは間違いなく前作『ワイルドスピード アイスブレイク』の話です。

また、サモアを訪れた際に兄ジョナ・ホブスのガレージに入るシーンがあり、そこで、彼が改造した車を「東京」「ニューヨーク」「ロンドン」に運んだという話をしていました。

思えば、これらはそれぞれシリーズ3作目、8作目、6作目の舞台となった場所を示しているんですよね。

あとは、作品の中でショウが妹に「自分や誇れない仕事もやって来た。」と告げていましたが、こういうセリフを彼の口から聞くと、ファンの心理としては彼がシリーズ7作目でハンを殺害した一件なんかが脳裏をよぎりますね。

今回はあくまでもスピンオフ作品なので、正直『ワイルドスピード』シリーズを知らない人でも気軽に楽しめる内容ではあるんですが、一応シリーズを見ておくとニヤッとできるポイントはありました。

 

ミニミニ大作戦

『ワイルドスピード アイスブレイク』の監督を務めたF・ゲイリー・グレイがかつて監督を務めたのが『ミニミニ大作戦』という作品で、前作の中ではこの引用ネタがちらほら見受けられました。

そして何と今回の『ワイルドスピード スーパーコンボ』の中でも『ミニミニ大作戦』への言及がありました。

というのもこの作品って実はジェイソン・ステイサムが出演しているんですよ。

この作品の中でステイサムが乗っているのが、ミニクーパーで、しかも仕事の場所がイタリアです。(英題が「The Italian Job」です。)

これを踏まえて考えると、ショウがホブスにガレージにある車を紹介しているシーンで、ミニクーパーについて「イタリアの仕事で使った」と言及していたのは間違いなく『ミニミニ大作戦』への言及でしょう。

 

デヴィッド・リーチ作品で絶対死ぬあの人

デヴィッド・リーチ作品の隠れた常連になっているのがエディ・マーサンという俳優です。

彼は、『アトミックブロンド』『デッドプール2』そして今作『ワイルドスピード スーパーコンボ』と彼の作品に続けざまに出演しています。

まず、『アトミックブロンド』ではスパイグラス役として出演しており、要人として主人公が西側へと逃がそうとするのですが、人質の交換の際に情報が漏れていたために殺されてしまいます。

映画『アトミックブロンド』より引用

そして『デッドプール2』では学園の理事長役として出演しました。

この理事長は暴力や虐待肯定してきたヴィランなのですが、デッドプールは殺さないことを選択します。

ただ結局、運転手のドーピンダーがこの理事長殺害してしまうというオチがついており、またしてもエディ・マーサンは殺害されてしまいました。

そして今作『ワイルドスピード スーパーコンボ』で、エディ・マーサンはウイルスを開発した教授の役で出演しましたが、ものの見事にブリクストンに殺害されていました。

今後、デヴィッド・リーチ作品を見る際に、エディ・マーサンを見かけたら、「あっ・・・この人死ぬな・・・。」と思っておくと良いんじゃないでしょうか。

 

ポストクレジットのデッドプールネタ

今回の映画のポストクレジットシーンはライアンレイノルズ推しが凄いのですが、これはもう間違いなくデヴィッド・リーチ『デッドプール2』の監督だったことに起因しているでしょう。

回収したウイルスは「内臓が溶けるもの」だったけど次のウイルスは「皮膚が溶けるんだ」と言っていたのは暗に『デッドプール』のウェイドの容姿をネタにしているような印象を受けました。

それはともかくとして、今作の中でエティオンのボスが明かされることはなったのですが、それがライアンレイノルズなのではないかと推測させたいかのようなポストクレジットシーンだったような気もしています。

この後の展開を描くのが『ワイルドスピード』シリーズ9作目となるのか、それとも次のスピンオフ作品になるのかはまだ分かりませんね。

ちなみにimdbをチェックしてみると、エティオンのボイスアクトを担当したのは、Champ Nightengaleという俳優であると表記されています。

このChamp Nightengaleという名前は、先日ライアン・レイノルズが自分がオーナーを務めるアビエーション・ジンにフェイクの絶賛レビューを投稿する際に使用した偽名なんです(笑)

なるほど。だとすると、やはりライアン・レイノルズがエティオンのボスであるという説はあるのかもしれませんね。

『ワイルドスピード』シリーズの今後にどのような形で繋がってくるのか楽しみです。

 

おわりに

いかがだったでしょうか。

今回は映画『ワイルドスピード スーパーコンボ』についてお話してきました。

何か新しい刺激があるというか、目新しい何かがある作品というわけではなくて、既存の盛り上がる要素や熱くなれる展開を濃度120%で見せつけてくれたような作品だったと思います。

いがみ合うバディムービーってこれも定番中の定番なんですが、あのビジュアルの2人がやるからこそ新鮮で微笑ましいというのもありますね。

またアクションやカーチェイスについてもワイスピらしさにデヴィッド・リーチ監督のエッセンスが加わったことで、いつもとは少し店舗やリズムの違う内容になっていて良かったです。

当ブログ管理人は『マトリックス レボリューションズ』のラストシーンがこれまでのどんなアクションシーンよりも大好きなので、それを彷彿させる今作のラストバトルは大好きでした。

今回も読んでくださった方、ありがとうございました。

 

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