みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はですね映画「レッドスパロー」についてお話していこうと思います。
女性が主役のスパイ映画ということであれば、正直『アトミックブロンド』の方が出来としては上だと思います。
出演している女優の演技を見ても、ジェニファー・ローレンスよりはシャーリーズ・セロンの方が優れていたように感じました。
確かに『アトミックブロンド』に比べると脚本の完成度もアクションシーンも演出も劇伴音楽の使い方も格段にクオリティが落ちる作品ではあるんですが、個人的にはこの『レッドスパロー』も結構好きなんですよね。
(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
映画を冷静に分析して、きちんとした論拠に基づいて評価を決めるのが当ブログのスタンスではあります。
ただね、評価基準なんてうつろいやすいものさ。世の中脱げば良い。脱げば黒も白になるんです(最低)
とまあ、こんな感じで茶番を繰り広げてきましたが、ここからは真面目にレビューしていきます。
本記事は作品のネタバレになるような内容を含む解説・考察記事となっております。
作品を未鑑賞の方はお気をつけください。
良かったら最後までお付き合いください。
目次
『レッドスパロー』
あらすじ・概要
アカデミー賞女優のジェニファー・ローレンスが、「ハンガー・ゲーム」シリーズのフランシス・ローレンス監督と再タッグを組んだスパイサスペンス。
元CIA局員という経歴を持つジェイソン・マシューズによる同名小説が原作で、捜査対象を美貌で誘惑する「スパロー」と呼ばれる女スパイの活躍を描く。
事故でバレリーナになる道を絶たれたドミニカは、ロシア政府が極秘裏に組織した諜報機関の一員となり、自らの肉体を使った誘惑や心理操作などを駆使して情報を盗み出す女スパイ「スパロー」になるための訓練を受ける。
やがて組織の中で頭角を現したドミニカは、ロシアの機密情報を探っていたCIA捜査官ナッシュに近づくというミッションを与えられる。
接近したドミニカとナッシュは互いに惹かれあいながらも、それぞれのキャリアや忠誠心、国家の安全をかけてだまし合いを繰り広げていく。
(映画com.より引用)
予告編
*ここからは本編のネタバレになるような内容を含みます。
解説・考察:この映画は一体何を描きたかったのか?
映画「レッドスパロー」はプロット自体は前述の「アトミックブロンド」ほど入り組んでおらず、比較的分かりやすい内容だったかと思います。
ただ特にあの謎のラストシーンが多くの憶測を呼んでいるのは、間違いないでしょう。
今回は映画のいくつかの要素を取り上げつつ、私なりにこの映画が描こうとしたものの本質とは何だったのか?について迫っていきたいと思います。
これは国家間の物語ではない
(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
本作は基本的にCIAとロシアの諜報機関との物語になるわけですが、アメリカとロシアという国家間の対立を意識したような内容にはなっていないという点が意外と重要なんです。
この映画は劇中にスマートフォンが登場したり、SNSという言葉が登場したりしていることから考えても時代背景を限りなく現代に設定しています。
つまりスパイ全盛だった冷戦期をモチーフにしているわけではないということです。
そのためCIAで長年スパイを務めていたジェイソン・マシューズによる「レッドスパロー」の原作ではロシアの大統領プーチンの名前を積極的に引き合いに出すなど、かなりポリティカルな側面が強くなっています。
ただ映画「レッドスパロー」はそうはしていませんよね。
アメリカの大統領もロシアの大統領もその名前が登場しません。その上、この映画において国家間の利害というものがあまり本作中の人間ドラマに関わってきていないんですよね。
国家にはこのような事情があるからスパイとしてどう行動しなければならないといったコンテクストがほとんど描かれていません。あくまでも主人公ドミニカが国を裏切るのか?それとも忠誠を示すのか?というポイントだけが重要視されています。
つまりこの「レッドスパロー」という映画は国歌という大きな枠組みで見た対立構造と言うよりも、あくまでミニマルでパーソナルなドミニカの物語に焦点を当てているということが指摘できます。
印象的な最初のヴァイオレンスシーン
この映画で最も鮮烈に印象付けられるのが、序盤に訪れるドミニカによるバレエダンサーカップルの襲撃シーンですよね。
ボリショイバレエ団に人生をささげてきた彼女。そんな彼女のバレエ人生の柱とも言える足を壊され、彼女は人生を奪われます。
そんな彼女の鮮烈すぎる復讐シーンに思わず身震いしてしまいます。
一方でこのワンシーンは映画全体を通して見た時にもっと大きな意味を持っているシーンだと思うんですよ。
- 女は恋愛感情や欲望を利用して男を操った。
- 男と女はミストルームで性行為に及んでいる。
- 2人は陰謀を企てて、ドミニカを陥れた。
- 女の動機は自分もプリマとして踊りたいというパーソナルな欲望だった。
- ドミニカはゴルフクラブで2人を殴打、飛び散る血液が印象的に映し出された。
ぜひこれらの事実を頭に入れておいて欲しいのです。
このワンシーンと言うのは、ある意味でこの映画の縮図とも取れますからね。
ドミニカの運命
ドミニカはバレエダンサーという自分の夢を奪われ、叔父に進められるがままにスパローとなる道を突き進むこととなります。それはあくまでも病に苦しむ母親のためでした。
スパローとは、国家の所有物となり自分の持つ全てを駆使して相手に取り入り、情報を引き出すという諜報員のことです。
つまり情報のためなら自らの身体をも差し出せるという存在であります。ドミニカもアメリカの諜報員ナッシュと幾度かの性行為に及んでいますね。
そしてドミニカは自らの自由を勝ち取るために叔父を二重スパイとして検挙し、見事に彼を陥れることに成功します。彼女はナッシュの欲望を操り、彼を利用する形で自分を縛る存在として君臨していた叔父を失脚させたわけです。
ドミニカの動機はあくまでも自分が自由になりたいということと、母親の安全でした。つまり国家の利害になど微塵も興味がなく、あくまでも自らのパーソナルな事情のために行動に及んだということです。
そしてドミニカ自身もその任務の中で多くの傷を負いましたね。祖国に二重スパイを疑われて拷問されたり、ロシア人スパイの男に切りつけられたりもしました。特にロシアでの拷問シーンで彼女が自分の口から床に滴る血を見つめていたシーンが印象的でした。
ドミニカの運命と本編冒頭でドミニカに殴打されたバレエダンサーカップルの運命は実はリンクしているんです。
作中で何度か登場した電話について
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映画「レッドスパロー」の中では何度か電話を用いるシーンが登場しています。
まず電話が登場するのが、ナッシュがCIAから指令を受けるときですね。
電話で暗号のようなメッセージを告げられて、彼がそれをメモ帳に書き出しているシーンが2度ほどありました。これはCIAの支配下にある存在ナッシュという事実と電話の表象を結びつけた描写とも言えます。
そしてドミニカはバレエダンサーカップルを殴打し、2人がミストルームで倒れていることを公衆電話から通報しましたね。これはドミニカから選択肢を奪うための叔父の策略の1つでしたから、叔父と電話との関連性を示唆する最初のシーンでもありました。
次にドミニカがスパローの訓練学校から帰宅したシーンで電話のベルがなりますよね。これは諜報機関からの指令連絡だったわけです。つまりこの時点でドミニカと電話の関係性が明確になりました。
電話は叔父を意識させる存在であり、彼女の自由を奪うものなのです。電話のベルが鳴った時にドミニカの母はこう言いましたよね。「自由は無いのね。」と。
そしてもう1つ、ドミニカは自分のルームメイトのスパローが風呂場で惨殺されていることをシーンとしては登場していませんが、電話で通報させられています。
これはロシアの諜報機関ないし叔父からの一種の警告だったわけですよ。このシーンでも電話という存在が彼女を縛り付けるものであることが印象づけられます。
細かいことですが、彼女が叔父に命令された最初の任務も電話に関係したものでしたよね。自分の身体を駆使して、電話をすり替えろという内容でしたから。
ここまで電話というものが従属関係の表象、自由を奪うもの、またドミニカのパーソナルな話で言うと叔父の存在を意識させるものという意味を孕んでいることを述べてきました。
さてこの映画にはラストシーン以外でもう1つだけ電話が登場しているシーンがあります。それはドミニカがプリペイド電話で任務中に自宅に連絡したシーンです。
彼女は電話をかけましたが、涙を流し、声が詰まって、何も話すことができませんでした。そして電話をゴミ箱に投げ捨てました。
このシーンの意味を考えてみますと、電話というモチーフがドミニカにとっては従属関係の象徴であり、叔父を想起させるものであり、恐怖の対象であることを示唆的に描いたシーンなのではないでしょうか。だからこそ電話という媒体を通じて母親と会話をすることができませんでした。母親こそが彼女の本心から守りたいものですからね。
そしてラストシーンに繋がっていきます。
ラストシーンに隠された本当の意味は何だったのだろうか?
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さてここまで私がラストシーンに込められたこの映画の描こうとしたものを考察するための論拠を提示してきました。
示してきた論拠から私の言いたいことが何となく想像できた方もいらっしゃるかもしれませんが、良ければお付き合いください。
皆さんは「レッドスパロー」と言う映画のラストシーンをどう受け取りましたか?
皆さんのご意見を見ているとハッピーエンドと受け取った方が比較的多いように思いました。
確かにラストシーンの電話の相手がナッシュであると仮定し、エンドロール直前に流れた曲が彼女が初めてプリマとして踊った曲だったことを考えると、彼女が叔父の支配から脱却して愛を見出し、自分の人生を手に入れたという見方もできるでしょう。
ただ私にはすごくアイロニックでバッドな結末に見えました。
というのもラストシーンに通ずる一連のシーンを思い返してみてください。
ドミニカがロシア諜報機関の高官に任用される式典のシーンでは、同じく二重スパイのコルチノイから意味深な目つきで見つめられています。
これは2人が運命共同体になったことを意味しているとも言えますし、お互いに弱みを握っているわけですからいつでも相手を陥れられる状態になったということをも意味しています。
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またドミニカが殴打したバレエダンサーカップルがボリショイバレエ団で踊っている様子をドミニカが見つめているシーンも映し出されました。おそらくあの女性にとってはこれが初めてのプリマなのでしょう。
そしてラストシーンではドミニカの自宅の電話のベルが鳴ります。
この一連のシーンを鑑みた時に私はとてもハッピーエンドだとは思えませんでした。
この映画のラストシーンというのは、ドミニカを陥れた2人のバレエダンサーと彼女自身の運命をリンクさせ、その因果応報性を明示するとともに、ドミニカは結局自由を手に入れることはできなかったというバッドエンドなのではないでしょうか?
先ほど述べてきたようにドミニカと2人のバレエダンサーの運命はリンクしています。しかしどんなに人を陥れて、どんなに傷づこうともまた舞台に立ち、特別な存在となり、舞うことができるということをラストシーンで印象づけています。
これはドミニカが多くの傷を負いながらも、叔父を陥れ、スパイとして特別な存在になり、そこで新しいスタートを切ることになったという運命に非常に繋がりを孕んでいます。
しかしあのバレエダンサーもドミニカも自由を獲得してなどいないのです。ボリショイバレエ団とはかつて帝国の所有物だったこともあり、非常にロシアの国に支配が及んでいる組織であることは明白です。ドミニカが所属している諜報機関は言うまでもなくロシアの支配下にあります。
結局はドミニカもボリショイバレエ団に所属していようと、諜報機関に所属していようと何かの支配下で、誰かを陥れたという後ろめたさとそれが暴露される恐怖に怯えながら、哀れに踊り続けることしかできないダンサーなのです。
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ラストシーンで鳴り響いた電話。私は誰からかかってきたものなのかはそれほど重要ではないと思います。大切なのは電話がかかってきたという事実です。
彼女は叔父と言う自分を支配する存在を打破したものの、結局は自由など勝ち取れなかったのです。電話という彼女を支配し、従属させる存在は依然として彼女を縛り続けます。
そんなラストシーンで彼女が初めてプリマとして踊ったというバレエ音楽を流すのは、もはや皮肉的としか言いようがありません。
ドミニカは因果応報の果てに、傷だらけで踊り続けるしかないのです。
おわりに
プロット自体はかなり単純でそれほど複雑ということもなく、分かりやすかったのですが、意味深に「開かれた結末」がこの作品に多様な解釈の可能性を生み出しています。
1人の女性が自由と尊厳を勝ち取る物語として見れば、すごく今の社会情勢にも適合した作品だとは思います。
ただ私個人の意見としては、この映画は自由を獲得するために人を陥れた者は、結局はそのことに手足を縛られることになり、自由になどなることはできないのだという残酷で、皮肉的な因果応報の物語だと解釈しました。
またこの映画が大統領や国の存在を意識させないことで、ポリティカルな側面を弱め、ドミニカのパーソナルな物語に焦点を当てたのも、この映画の素晴らしさだと思っています。
ハッピーエンドだったのか?バッドエンドだったのか?
その答えは皆さんに委ねられています。
良かったらコメント欄でお話しましょう。
今回も読んでくださった方ありがとうございました。
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複雑すぎる勢力関係を整理するとともに、ラストシーンに秘められた映画を考察します。
私も昨日見てきました。ショッキングなシーンもありながら、緊張感の連続であっという間の2時間半でした。
ところで、最後のもぐら引き渡しのシーンでスナイパーがドミニカに照準を合わせているシーンがありましたが、あれはなんだったのでしょうか?
映画のクレジットも「ロシアンスナイパー」とでていましたが、結局伯父が撃たれていたので…
はじめましての投稿です。つい先ほどレッドスパローを鑑賞して、結末について頭を整理しようといろんなサイトを見ていたらここに辿り着きました。
私も同じく、ハッピーエンドには取れませんでした。が、管理人様ほど深い考察もできなかったのであくまで直感です。懐かしい音楽が電話口から聴こえるも、「バレリーナ時代と比べて今はどうだい?(何も変わりはしていないだろ?母国という支配の掌の上でこれからも踊らされるしかないのだ。)」と話しかけられているかのように感じました。
それにしても、後半のドミニカが生死を争うシーンや、母国をどう上手く言いくるめていくかのやり取りは、とても手に汗握りました!(脇汗がすごかったです)
とても納得のいく考察をありがとうございました。議論ができず申し訳ありません、、
初めまして、通りすがりの男です。
赤い雀~観ました。
久しぶりの大人な映画に興奮させられました。二転三転、いや四転する巧みなストーリーに加え、素晴らしいキャストたち(脇役も完璧)の鬼気迫る演技に圧倒されっぱなし。
これは、日本では絶対に作れない、作ることは不可能だと痛感させられるほど、緊迫感が凄すぎて、見終わった後、疲労困憊してしまいました。
ハニートラップ~甘く危険な香り~なんて思っていましたが、本作では、意味さえ違うほど、壮絶極まるテーマとして使われていて、驚きを隠せません。
ダンサー(字幕では、何故かバレリーナ)からの転身は、想像を遥かに越える とんでもない人間(人と言えるのだろうか?)となる。
騙して、騙されて。まさにエンドレスゲーム。でも、彼女の本心にあるものは、一つだけ。誰のために彼女は、そうなったのか?唯一愛する人。それは、母親。無償の愛は、人を狂気に変えてしまうのか?いろいろと考えさせられる作品でした。個人的には、ラストの電話は、小さな希望と捉えたいですね。
初めまして、
私は最近視聴する映像媒体に対して、色々な人の意見などを読みながら自身で考えを固めて行くことが多いのですが、今回観たレッドスパローもそういった意図で本サイトに行きつきました。
ドミニカが抗うことのできなかった、用意されていた?運命であったことをコルチノイ将軍は話していましたね。そして世代交代はなされると。
最終的に電話でナッシュ(若しくはCIAから)、初めてプリマを演じた曲が流れ、やっとドミニカにも平安が、少なくとも私にはナッシュに対する想いは本物であったと、一種のカタルシスを覚えるような表現で安堵した記憶があります。
しかし本サイトの表現である電話による縛り、将軍との運命共同体である解釈の仕方は、私が感じた表現とは異なり、ドミニカは更に暗い暗い地獄へと落ちて行ってしまったのではないかと示唆されます。こういった感覚はドラマダブルフェイスで感じたものと同じ気がしました。
結局何が信じられるのか。CIAもKGBも何を考えているのか。私にはわからずじまいです。
Greatest Showmanとはまた違う意味で何度か足を運ぶべき映画ではないかと思いました。
しかしジェニファーローレンス、エロいっす。最高っす。スパイがあんなに目立って良いのでしょうか(良いのです!)。YVSの水着は5億点ですね。
駄文乱文すいません。映画に含まれている本意を読み取る表現、気づき、ありがとうございました。
初めまして、こんにちは。
突然のコメント失礼します。
先日観てから、もやもやと考えてました。
こちらのブログを拝見しまして、少しスッキリしてきました。
ありがとう御座います。
あと、もう一つ、ドミニカとナッシュは本当にお互いに恋愛感情があったのかどうか…この点だけが気がかりです。
ナガ様はどう思われますか?
@サイさん
コメントありがとうございます。
確かに自分も疑問に思いましたね。
単純に見る人を不安にさせるためのミスリード的な演出なのかもしれませんが…。
@ちかふじさん
コメントありがとうございます!!
脇汗…自分も終盤にヒヤヒヤして汗がダラーって感じでした笑
ハッピーエンドには見えなかったという点で共通の理解を得られた方がいて非常に嬉しいです。
@ランデブーさん
確かに小さな希望と捉えたい心中お察しします。自分め見終わってから後味が悪くて、何とか主人公に救われて欲しい!と思っておりました。
そうなんですよね!本作で描かれたたった1つの真実は母親への愛なんですよね(°▽°)
@バナナ虫さん
コメントありがとうございます!
>ジェニファーローレンス、エロいっす。最高っす。スパイがあんなに目立って良いのでしょうか(良いのです!)。< めちゃくちゃ分かります笑 確かにハッピーエンドであって欲しいと願う反面、暗い影も立ち込めているラストなんですよね。繰り返し見たくなる深みがある映画でした。
@こいせさん
私はドミニカはナッシュに恋愛感情は持っていなかったと解釈しています。というのもこの映画で唯一疑いようのない真実はドミニカの母親への愛だけだと思っているからですね。
ナッシュへの振る舞いも全て母親のため、母親と暮らすためであり、好意があるように見せたのも演技ではないかと解釈しました。
ラストの電話がナッシュからのものだと解釈すると、彼女は彼に好意を持っていたという見方もできるとは思います。
ナガ様、コメント返信ありがとうございます。
いろんなネタばれのブログの中、ナガ様の解釈が一番近いなと思い
思わずコメントしてしまいました。
やはり、ナッシュへの思いも演技でしたか…
ところで、この女優さんは誰だろ?と検索したら
私は初めて見る顔と思ってたんですが、なんと昨年上映してた「パッセンジャー」に出ていた女優さんと知り、驚いてます!!
パッセンジャーでも水着姿があったような…
流石、女優…役柄によって、こんなに変わるんですね。
いろいろとありがとう御座いました。
素敵な考察でしたハッピーエンドではないと思います巻き込まれたバレリーナかと
私が気になるのは2度ほどナッシュの部屋で熟睡しているシーンは心許しているのかな?と感じました恋愛感情とかはどうでもよく、結局ドミニカはその場その場で母を路頭に迷わせない、死にたくない、復讐したい、ための行動をとらざる得なかったのかなと、ただナッシュに抱かれて眠るときだけは忘れられるのかなと・・・
色々検索してて中々正当な解釈が無くて、このブログに辿り着きました。ナガさんの解釈は理に適い、筋が通っていて、この映画でかなりモヤモヤしてたのが取り除けました。感謝です!何が正解とかは難しいといいつつも、やはり、制作側の意図は存在していて、絶対値というか正解はあると思っています。拝読していても、ナガさん、極めた方だなと感嘆させられるし、まるで探偵かのように脚本の考察力が半端ない。焦点が素晴らしい。これからもナガさんの映画解説楽しみに拝読させて頂きます。応援しています。
@こいせさん
まあ解釈はいろいろ出来ると思いますが、私はやっぱり演技だったのでは?と思ってしまいました。
ジェニファーローレンスむっちり感あって良いですよね!レオタード?みたいなの着て踊ってるシーンはちょっともっさり感がありましたが、水着は最高でした!
@sinさん
コメントありがとうございます。
> 私が気になるのは2度ほどナッシュの部屋で熟睡しているシーンは心許しているのかな?< 素敵な視点ですね!この捉え方非常に好きです。たしかにそう捉えれば、この作品にも救いの光が見えますね!
@Cさん
コメントありがとうございます。自分が正解を書いている!というつもりは全くないんですが、そこまで言っていただけるなんて大変光栄です。
今後ともぜひぜひよろしくお願いいたします!!
昨日観て、ラストシーンのことが頭から離れなくなりこのサイトにたどり着きました。
見た直後の感覚ではドミニカのナッシュへの恋愛感情はあったんじゃないかと思ってましたが、ラストの電話がナッシュからのものかどうかモヤモヤしておりました。
電話が束縛の象徴である考察を読み、モヤモヤの正体はこれか!と気づかされました。因果応報の物語も納得できます。
ドミニカがナッシュへの恋愛感情があるかどうかの明確な証拠や暗示はたぶんないですが、個人的には初見の直感、ハッピーエンドを信じてます。