【ネタバレあり】『ラプラスの魔女』解説・考察:切なすぎる真実と犯人の動機に涙する。

アイキャッチ画像:(C)2018 映画「ラプラスの魔女」製作委員会

はじめに

みなさんこんにちは。ナガと申します。

今回はですね映画化が決定している東野圭吾さんの「ラプラスの魔女」を読みましたので、お話していこうと思います。

本記事は、ネタバレを含む解説・考察となります。

作品を未鑑賞の方はお気をつけください。

良かったら最後までお付き合いください。

 

『ラプラスの魔女』

あらすじ・概要

東野圭吾のベストセラー小説を三池崇史監督のメガホンで実写映画化し、櫻井翔、広瀬すず、福士蒼汰が初共演を果たしたサスペンスミステリー。

妻と温泉地を訪れた初老男性が硫化水素中毒で死亡する事件が発生した。

捜査を担当する刑事・中岡は妻による遺産目当ての計画殺人を疑うが、事件現場の調査を行った地球化学専門家・青江修介は、気象条件の安定しない屋外で計画を実行するのは不可能として事件性を否定。

しかし数日後、被害者男性の知人が別の地方都市で硫化水素中毒により死亡する事故が起きる。新たな事故現場の調査に当たる青江だったが、やはり事件性は見受けられない。

もし2つの事故を連続殺人事件と仮定するのであれば、犯人はその場所で起こる自然現象を正確に予測していたことになる。

行き詰まる青江の前に謎の女・羽原円華が現われ、これから起こる自然現象を見事に言い当てる。

彼女は事件の秘密を知る青年・甘粕謙人を探しており、青江に協力を頼むが……。

映画com.より引用)

予告編

ナガ
ぜひぜひ劇場でご覧ください!!

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『ラプラスの魔女』解説・考察

「ラプラスの魔女」そのタイトルの意味は?

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(C)2018 映画「ラプラスの魔女」製作委員会 映画「ラプラスの魔女」予告編より引用

まず「ラプラスの魔女」という作品のタイトルの意味についてネタバレにならない程度でお話していきます。

ラプラスというのはそもそも人名です。フランスの数学者・物理学者であるピエール=シモン・ラプラスのことを指しています。

彼は数学、物理学、天文学といった分野で優れた功績を残しています。そして彼は「決定論」という説を提唱したんですね。

決定論とは何かと言いますと、未来の時間軸で生じる全ての現象というものは、過去の時間軸に起きたことと密接に関わりを持つということを定めた論です。つまりこの世に起こる全ての出来事というのは因果律に支配されていて、過去が未来を決定するということです。

ラプラスはそれを物理学に当てはめて、宇宙空間の全ての原子の運動の様子が判明すれば、未来の事象を全て計算によって導き出す事ができると考えたのです。

そしてその後ラプラスの世界観の中で、宇宙空間のあらゆる原子の位置や運動状態を把握できるような超越的な存在がいれば、未来は完全に予測可能なものとなるだろうということが語られるようになり、そんな超越的存在を「ラプラスの魔(悪魔)」と呼称するようになったんですね。

この「ラプラスの魔(悪魔)」から着想を得て、本作のタイトルが設定されたのだと思います。

 

三池崇史監督だからこそ期待してしまう。

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(C)2018 映画「ラプラスの魔女」製作委員会 映画「ラプラスの魔女」予告編より引用

みなさんは三池崇史監督と聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか?

最近の作品しか見ていない方だとマンガ実写映画の駄作ばっかり作ってる監督だなんて思う方もいらっしゃるかもしれません。

ただ三池崇史監督は間違いなく日本を代表する映画監督だと思います。

世界的に知名度もある程度ある監督ですし、何より日本映画界で大作を背負える数少ない映画監督の1人です。

大作の邦画は基本的に制約が多いと言われています。ある程度のヒットが出せないと赤字になってしまうわけですから、出資する側も必死になるわけですよ。キャストも脚本も何もかもがヒットのためにある、そんな現場で三池崇史監督はこれまで戦ってきたわけですよ。

「ジョジョの奇妙な冒険」の実写版は公開前さんざん原作ファンに叩かれました。しかし映画本編を見てみると悪くないどころかむしろ良く出来ていましたし、面白いんです。

おそらく日本にジョジョの実写版の監督なんて言う矢面に立つことを望む映画監督はそうそういないでしょう。

だからこそ「ジョジョの奇妙な冒険」の実写版は三池崇史監督だからあんなに評判が悪かったというよりも、三池崇史監督だからこそ一定の支持を得られたんだと思います。

日本映画界の限られた予算の中で常に大作邦画の監督を務め、そのたびに数々の制約と戦いながら映画を作ってきたのが三池崇史監督なのです。

近年は確かに漫画実写のイメージが強い三池崇史監督ですが、元はホラーチックな作品やオカルトチックな作品を主戦場にしていた監督なんです。

私が彼の最高傑作だと称賛して止まないのが「ビジターQ」という作品です。

徹底的なエログロ描写に加え、暴力、薬物、いじめ、殺人、強姦などのアナ―キー過ぎる描写の連続。それでいてラストシーンにそれらの圧倒的な映像たちが集約されていき、映画として完成するその様は見事という他ありません。

また三池崇史の名を世界に知らしめた「オーディション」も忘れられません。ラスト30分の超絶グロテスク描写ももちろん鮮烈なのですが、そこに至るまでの独特の雰囲気を孕ませた人間ドラマがすごく緻密で恐怖感を煽ってくるんです。

やはりこの手のホラーチックでオカルトチックなテイストの作品を撮らせると三池崇史監督は抜群に上手いんですよ。観客に印象付けるシーンとそうでないシーンのギャップのつけ方が上手いですし、何でもないようなシーンにも独特の不気味さを宿らせるんですよね。

映画「ラプラスの魔女」はホラーテイストというわけではありませんが、非常にオカルトチックな作品です。

この映画を作る際に重要なのが、犯人のトリックや動機が判明するに至るまでの過程のドラマを如何にして不可解で謎に満ちた雰囲気で仕上げられるかというところだと思うんですね。

観客から断続的に「あれはなに?」「どういうこと?」「あの人は何のために?」等々の疑問を引き出し続けられるかというところが非常に映画としての見せ場なんです。それが出来ないとこの「ラプラスの魔女」という作品は間違いなく中盤でだれます。

そして幸運なことに映画「ラプラスの魔女」にはそれに長けた三池崇史監督が抜擢されています。450ページ近い原作のためそのまま映画化するにしても難しい分量ではあるのですが、三池監督ならやってくれるでしょう!!1人のファンとして期待しています。

*ここから作品の詳しい考察に移りますので、ネタバレを含みます。

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*ここから作品の詳しい考察に移りますので、ネタバレを含みます。

決定論は人間に適応されるのか?

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(C)2018 映画「ラプラスの魔女」製作委員会 映画「ラプラスの魔女」予告編より引用

本作の主軸となっているラプラスの決定論は、世界の中にある全ての原子の位置と運動状態を把握することで因果律を導き出し、未来を完全に掌握することができるということを提唱しています。

作中でそれを用いて自然現象を操るのが円華(広瀬すず)と謙人(福士蒼汰)の2人ということになります。

彼らは脳に特別な施術をされていて、それによって「ラプラスの魔」となっているわけです。つまり原子の位置や運動を把握し、それによって未来に起こる事象を把握しているということですね。

円華はこの力を使って雨が降り始める時間を正確に的中させたり、クレーンゲームで簡単に景品を取ってみせたり、空気の流れや災害の発生を予測したりします。

一方の謙人はその力を使って地形と空気の流れを利用した殺人事件を引き起こしたり、自然現象を用いて人を陥れたりしています。

彼らにはこの世界を通底する法則のようなものが見えていて、それに基づいてこれから何が起こるのかを全て把握しているのでしょう。彼らがさいころの目を次々に言い当てていく実験もそれによって成せる業です。

では、彼らは人間がこれからどんな行動を起こすのかどうかもお見通しなのでしょうか。ラプラスは世界にある全ての原子を把握し、そこから未来を把握するわけですからもちろん人間を構成する原子も含んでいるはずです。

本作中に実に面白い表現があるので引用してみたいと思います。

「人間は原子だ。1つ1つは凡庸で、無自覚に生きているだけだとしても、集合体となった時、劇的な物理法則を実現していく。この世に存在意義の無い個体など存在しない。1つとして。」

(「ラプラスの魔女」東野圭吾:476ページより引用)

これは謙人(福士蒼汰)のセリフなのですが、このセリフだけで判断するなれば、彼にとって人間は原子であり、その未来を予測できると考えているようにも解釈できます。

しかし謙人は自分が父親への復讐の舞台に選んだ廃墟に青江(櫻井翔)や円華(広瀬すず)がやって来ることまでは見通していませんでした。そして彼女がある場所に停車させた車によって自分の計画に誤差が生じてしまうことにも気がつきませんでした。

結局のところ彼には人間の行動までは予測できていなかったのではないかと思います。だからこそ先ほど引用した謙人のセリフというのは、人間という原子だけは時に予想だにしない驚きをもたらしてくれるという意味だったのではないでしょうか。

この小説の最後の記述を引用してみましょう。

「この世界の未来です。一体、どうなっていくんですか。」

ところが返事がなかった。円華は沈黙している。気になって武尾は振り返った。すると彼女は深いため息をつくと、首を横に振りながら答えた。

「それはね、知らないほうがきっと幸せだよ。」

(「ラプラスの魔女」東野圭吾:493ページより引用)

このセリフも確かに円華には世界の、人間の未来が見えているという風に読み取ることが可能です。彼女が未来を知った上で、未来を知ることは不幸になるだけだからやめておいた方が良いと述べているのかもしれません。

しかし、私は彼女にも人間の未来は見えていないのではないかと思います。「ラプラスの魔女」の本編だけを鑑みても、彼女は人間の全ての行動を予測できていたわけではないと思いますし、何より謙人の起こす行動は彼女にはとても見えてはいませんでした。

結局のところ「ラプラスの魔」になることでどれだけ自然界の法則を理解し、この世界に流れる因果律を把握したところで、人間という原子の動きだけはそれに縛られないのではないでしょうか。

「ラプラスの魔女」という作品は東野圭吾流の人間賛歌だと思います。

特に謙人というキャラクターは硫化水素による中毒によって植物状態となりながらも、手術によって奇跡的な回復を遂げ、さらには「ラプラスの魔」の存在へと達しました。このキャラクターは本作のテーマを体現するようなキャラクターだと感じます。

人間という存在は運命論や因果律になど縛られない。だからこそ未来を自分たちの手で切り開き、変えていけるのだという意志論を東野圭吾は高らかに掲げたのではないでしょうか?

 

謙人の目的とその理由について

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(C)2018 映画「ラプラスの魔女」製作委員会 映画「ラプラスの魔女」予告編より引用

謙人(福士蒼汰)の最終目標は自分の父親である甘粕才生を殺害し、自らも命を絶つことでした。まず自分の父親を殺そうとしたのは、父親が家族を皆殺しにしたからですよね。これは明白です。

では彼はなぜ自分の命までも絶とうとしたのでしょうか?

それを考えた時に「血」という1つのキーワードが浮かび上がります。

甘粕才生が家族を殺害したのは、彼が先天的な父性欠落症だったからです。

彼には自分の子供を養うという本能がそもそも備わっていなかったわけです。

それに加えて彼は過度の完璧主義に囚われていました。

それが自分の家族を殺害し、自らのフィクション世界の中での完璧な家族へとすり替えてしまおうという狂気地味た蛮行へと繋がっていきます。

ただ甘粕謙人はそんな父親の血を不幸にも色濃く受け継いでしまったのです。だからこそ彼にも父性欠落症の症状と完璧主義の傾向がありました。

彼はそんな意志の上では拒んでいるのに、本能がそれを上回って自分を支配してしまうことに嫌気がさしたのだと思います。

逆らえない「血」に付着する本能とそれに抗う意志の葛藤を描いた伊藤計劃氏の「セカイ、蛮族、ボク」という短編はぜひ読んでみて欲しいです。これを読むと、より本作の謙人の苦しみの正体が明確になると思います。

結果的に彼が父親もろとも自分も世界から姿を消そうとしたのは、その忌々しい「血」をこの世から消し去るためだったのだと思います。父親のような狂った人間はこの世にはいてはいけない、だからこそ自分もこの世界にはいられないという決断だったのでしょう。

このあまりにも切なすぎる真実と動機に思わず涙してしまいました。

不正ないし道徳観の欠如した人物を描いた作品としてダルデンヌ監督の「ある子供」という映画をおすすめしておきます。良かったら合わせてご覧ください。

ナガ
ぜひぜひ劇場でご覧になってみてください!

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三池崇史の飽くなき野望と実験的演出

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(C)2018 映画「ラプラスの魔女」製作委員会 映画「ラプラスの魔女」予告編より引用

さて公開日初日初回にて、映画版「ラプラスの魔女」を鑑賞してまいりました。

端的に感想を述べさせていただきますと、本作は三池崇史監督の悪い方の側面が目立ってしまったかな?という印象が拭いきれません。原作からのコンバートに関しても、かなり疑問が残る部分はあります。

冒頭から作品を支配し、特に終盤の甘粕親子の対決シーンでその色を強める三池崇史特有のオカルトチックな雰囲気も作品にマッチしていたと思いますし、時折見せるホラー映画的な演出や効果、原作からの改変が見られる甘粕から千佐都への暴力描写などは彼らしい演出でもあります。

ただ明らかに編集が乱れているシーンが散見されたり、ラプラスの説明シーンで映画『テラフォーマーズ』の昆虫紹介シーンよろしくのテロップでのテレビ番組風演出が登場したりして、作品に合っていないなぁと感じる部分もありました。

終盤のシリアスシーンでまさか櫻井翔の”ヤッターマン”パロディが見られるとは思ってもいませんでしたし(笑)

ちなみに映画『ヤッターマン』の監督も三池崇史監督ですからね。

これは間違いなくオマージュネタでしょう。でもあの雰囲気でやられるとちょっと・・・(苦笑)

キャスト陣の演技としましては福士蒼汰さんが傑出していましたね。

特に彼の目が素晴らしかったです。

あれだけ目で狂気を語れる俳優というのはなかなかいないものです。

絶望と狂気、憎しみ、怒り、そしてその内に隠れる愛。目だけであれほどの情報量を訴えかけてくる福士蒼汰が素晴らしいのは言うまでもありませんが、それを引き出す三池崇史監督も素晴らしいと思いました。

三池崇史監督はどんな映画でも断らずに引き受けるというイメージが強いと思います。その結果彼のフィルモグラフィは地雷臭のするラインナップで溢れかえっています。しかしそれこそが彼の映画に対する姿勢なんだと思います。

彼はかつて製作した自身の『ビジターQ』という作品を振り返ってこう述べています。

「そうですね。基本、断らない。『びっくりするほど予算がない。800万で全部仕上げる』って言われて『無理だろ』って思ったんだけど、そのプロデューサーは真顔で言ってる。その真顔を見てると、この人の出来る映画ってどんなイメージなんだろう?って、やってみたくなっちゃう。で、やってみるとすごく面白くて、800万じゃないと作れない物が出来てくる」

https://irorio.jp/natsukirio/20140819/156367/より引用)

どんな作品でもとりあえず作ってみる、その条件でなければ生み出せないもの、生み出せない何かがあると三池崇史監督は信じているんです。だからこそ彼の作品は常に「実験」に満ちています。

映画『ラプラスの魔女』の甘粕親子の邂逅シーンは非常に面白い演出になっていたのに気がつきましたでしょうか。このシーンで途中からあからさまにカメラワークや演出、劇伴音楽が変化しているんです。

これはまさしく劇中の甘粕才生という映画監督が映画を撮っているという視点が作品に導入されているんです。

だからこそ三池崇史監督が撮ってきたこれまでの映像や雰囲気とは一線を画するものとなっていて、あのシーンだけが作品から浮いているんですよ。

ズーム(フォーカス)の仕方なんかは特にわざとらしいですよね。そして才生に竜巻で飛ばされた車が向かってきた瞬間に映像は断絶します。

原作にこんな記述はありません。つまりこれは三池崇史流の極めて実験的な演出だということです。

大作邦画であっても、どんなに配給側からの思惑が働いても、作品の中で自分ができることはないか、新しい試みはできないか、を常に模索する彼だからこそこういう観客をハッとさせるような演出が生まれるんですよね。

さらには、三池崇史監督が日本でも有数のビッグネームであるにもかかわらず、どんな作品であっても、どんな条件であっても、果敢に挑戦しようとする姿勢を崩さないこと、これ自体が本作『ラプラスの魔女』の作品性に重なっているんです。

「未来が分からないからこそ面白い。」という本作が孕む東野圭吾からの人間賛歌的なメッセージは三池崇史監督の映画に対するスタンスでもあると考えられます。どんな作品であっても撮ってみなければ分からない、撮ってみたら何か面白いものが生まれるかもしれないのです。

この映画を見て、やっぱり自分は三池監督の映画に対する姿勢が好きだと思いましたし、これからも追いかけ続けたいと思いました。やはり素晴らしい映画人です。

 

おわりに

映画「ラプラスの魔女」は5月4日から全国ロードショーですね。

私も公開日に見に行けるかどうかは分かりませんが、敬愛する三池崇史監督の作品ですので、必ず劇場で鑑賞してまいります。

また同じく東野圭吾原作の映画『人魚の眠る家』の感想記事はこちらになります。

500ページ近い分厚さの原作ですから映画版は大幅にカットも入るとは思います。

脚本の八津さんは「神様の言うとおり」という作品で一度三池監督とタッグを組んでいるんですが、その時の脚本が非常に残念なことになっていたので、今作も非常に不安なところです。

GWにはたくさんの映画が公開されますが、その中でも話題をさらえるような作品になって欲しいと思います。

陰ながら映画「ラプラスの魔女」を応援しております。あと広瀬すずも応援しております。

今回も読んでくださった方ありがとうございました。

 

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