アイキャッチ画像:(C)2018 映画「ちはやふる」製作委員会 (C)末次由紀/講談社
目次
- 1 はじめに
- 2 ①僕の初恋をキミに捧ぐ:★★★
- 3 ②君に届け:★★★★
- 4 ③僕等がいた前篇/後篇:★★★
- 5 ④高校デビュー:★
- 6 ⑤今日、恋をはじめます:★★
- 7 ⑥カノジョは嘘を愛しすぎてる:★★★★★
- 8 ⑦L・DK:★
- 9 ⑧好きっていいなよ。:★★★
- 10 ⑨近キョリ恋愛:★
- 11 ⑩アオハライド:★★
- 12 ⑪ストロボエッジ:★★★
- 13 ⑫ヒロイン失格:★
- 14 ⑬ちはやふる上の句・下の句:★★★★★
- 15 ⑭青空エール:★★★★
- 16 ⑮溺れるナイフ:★
- 17 ⑯PとJK:★★★★★
- 18 ⑰先生!:★★★★
- 19 ⑱未成年者だけどコドモじゃない:★
- 20 ⑲ちはやふる 結び:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
- 21 ⑳俺物語:★★★★
- 22 ㉑orange:★★★
- 23 ㉒blue:★★★★★
- 24 ㉓ひるなかの流星:★★★★
- 25 ㉔海街diary:♥♥♥♥♥
- 26 ㉖となりの怪物くん:★★★★
- 27 ㉗『青夏』:★★★
- 28 ㉘一礼して、キス:★
- 29 ㉙honey:★★★
- 30 ㉚センセイ君主:★★★★★★★★★★★★
- 31 おわりに
はじめに
みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はですねおすすめの少女漫画の実写化映画についてお話してみようと思います。
映画を普段からよく見る方で少女漫画の実写化映画にまで手を広げて鑑賞しているという方は正直そんなに多くないと思います。その手の映画を見に劇場に運ぶと観客の大半はカップルや若い女性、女子中高生で当ブログを普段からくださっているような映画ファンの方はあまり見に行くこともないのではないでしょうか?
Twitter等で映画ファンの声を聞いていると、あまり見もしないのにこういったいわゆる”スイーツ映画”に批判的ないし嘲笑したような声が見られるのも事実です。
ただ私は多くの”スイーツ映画”を見て来まして、1つ気がついたことがあります。確かに映画としてどうなの?というレベルの作品もあるのは事実ですが、その中でも光る作品が多く存在しているのも事実です。
今回はそんな私が見てきた少女漫画の実写化映画を一覧化し、それぞれに対する評価と感想を書いてみようと思います。
作品の展開のネタバレになるような内容には触れずに紹介していきますので、作品を未鑑賞の方も読んでいただけます。
良かったら最後までお付き合いください。
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①僕の初恋をキミに捧ぐ:★★★
・スタッフ/キャスト
監督は他にも多くの少女漫画の実写化を手掛けている新城毅彦さん。登場人物にしっかりとフォーカスを当て、背景をぼんやりとさせることで人物主体のマンガという媒体を上手く映画に落とし込むことが出来る監督です。メインキャストには井上真央さん、岡田将生さんが起用されています。
・あらすじ
生まれつき心臓に重い病気を抱えた逞(岡田将生)と彼の主治医の娘である繭(井上真央)が本作の主人公です。逞は、自分が20歳まで生きられないことを宣告され、繭もそれを知ってしまいます。ある日2人は4つ葉のクローバーを見つけ、お願い事をします。逞の願いは「繭との結婚」。繭も同じ気持ちでした。月日は流れ、少しずつ変化していく2人の関係、そして確かに近づいてくる「死」の足音。2人を待ち受ける結末に涙します。
・感想/おすすめポイント
人はいつか死にます。それは誰しもに共通していることです。しかしその死期がすでに目前に迫っているとしたら。自分の、自分の大切な人の命の残量が残りわずかだと知ったならあなたはどうしますか。一緒にいることを放棄してしまえば楽です。でも一緒にいることを決断したなら、それは苦しく険しい道のりになるでしょう。そんな生涯に一度の大恋愛を新城監督が美しい映像と人物の内面を抉り出すようなフォーカスで描き出します。脚本に関して、原作から改変されたラストの描写が物議を醸しています。個人的にも映画版のラストシーンは・・・というところで評価が少し落ちています。弓道場での夜の「初体験」のシーンは良いですねぇ。
②君に届け:★★★★
・スタッフ/キャスト
監督を務めるのは近年「心が叫びたがってるんだ。」や「ユリゴコロ」なども手掛けている熊澤尚人さん。個人的にあまり熊沢監督の映画がハマらないのですが、「君に届け」は好きでした。キャストには風早翔太役に三浦春馬さん、黒沼爽子役に多部未華子さんが起用されています。
・あらすじ
長い黒髪のために「貞子」と呼ばれる黒沼爽子は、そんな見た目とコミュニケーションが苦手なこともあってなかなか友人を作ることが出来ません。そんな中で迎えたその年の夏に風早翔太の提案でクラスのみんなで肝試しに行くこととなります。そこでお化け役を引き受けたことで徐々に爽子には友達が出来、そして風早との距離を縮めていくこととなります。
・感想/おすすめポイント
少女漫画の実写化映画は基本的に恋愛にフォーカスがあたり、それ以外の要素がおざなりに描かれることが多いです。しかし、この作品は恋愛映画であると共に爽子という1人の少女の成長譚でもあります。だからこそ描かれる彼女と吉田、矢野の友情の物語がしっかりと描かれています。特に中盤に訪れる有名な「トイレのシーン」は涙が止まりません。それでいて爽子と風早の恋愛映画としても瑞々しく爽やかです。作品の弱点としましては、多部未華子が最初から可愛すぎるので、原作の爽子の設定を守り切れていないということでしょうか。キスシーンすらない、ただ自分の思いが誰かに届く、それだけを描いた純粋で真っ直ぐな青春映画の金字塔です。
③僕等がいた前篇/後篇:★★★
・スタッフ/キャスト
今や映画ファンの間でも高い評価を獲得している三木孝浩監督の作品です。彼の撮る光に溢れた映像は1シーン1シーンが絵画のように魅力的で、我々を映画の世界へと引き込みます。本作はキャストの演技も素晴らしく、メインキャラクターを演じた吉高由里子さん、生田斗真さん、高岡蒼佑さんらの演技は抜群でしたね。
・あらすじ
大人になった七美(吉高由里子)は同級生の結婚式に際して廃校されることになった母校を訪れます。彼女はそこでふと思い出します。彼女が過ごした長い長い青春の物語を。その母校に詰まっていたのは、青く幸せな日々だけではありません。苦しみ、悲しみ。七美が過去のことを振り返るナラタージュ形式で綴られる物語。そしてその物語が今へと繋がり感動のフィナーレが訪れます。
・感想/おすすめポイント
少女漫画の実写化映画で前後編になっているものも珍しいですね。ただ前後編できっちりと描くパートが分かれているので、それぞれできちんと1つの映画になっている点も高評価です。前編が高校生パート、後編が社会人パートといった具合ですね。青春時代に信じた永遠。そんな幻想は大人になってた消えてしまうのだろうか。それでも永遠を信じようと、「あの頃ここにいた僕等」を信じ続けることが奇跡を起こします。三木監督の撮る美しい映像とキャスト陣の熱演がマッチし、壮大なドラマへと進化していきます。本作の欠点を挙げるとするならば、セリフでの心情描写が基本的にくどく、映画としての厚みには欠ける部分でしょうか。
④高校デビュー:★
・スタッフ/キャスト
さて私の大の苦手とする英勉と書いて「はなぶさつとむ」監督の作品です。今作もその限りではなくかなりとんでもない仕上がりとなっています。原作が河原和音さんということもあってストーリー自体は面白いんですけどね。映画として絶望的な仕上がりです。あとヒロインの晴菜を演じた大野いとさんの演技が絶望的な具合です。
・あらすじ
高校デビューします。
・感想/おすすめポイント
英勉監督の寒いノリと福田雄一脚本が完全に多重事故を起こしていて、それにキャスト陣のやばすぎる演技が合わさってとんでもない化学反応を起こしています。何だこれ?
⑤今日、恋をはじめます:★★
・スタッフ/キャスト
ホラー映画畑で活躍していた古澤健監督が初めて少女漫画の実写化映画に挑戦した作品。彼は近年、「リライフ」や「恋と嘘」の実写版なども手掛けています。メインキャストには武井咲さんと松坂桃李さんが起用されています。
・あらすじ
学校一のチャラ男でモテ男の京汰(松坂桃李)は地味な女の子を揶揄って遊んでいる、軽薄で口の悪い男です。そんな彼がターゲットに選んだのが、ヒロインの地味眼鏡がり勉っ子のつばき(武井咲)でした。当初は遊びのつもりだった京汰、そして彼を警戒していたつばきは徐々に惹かれ合っていくのでした。
・感想/おすすめポイント
ヒロインのつばきが京汰との恋によって少しずつ自分を変えていき、やがて夢を見つけるという成長物語として非常に楽しく見れる映画ではあるのですが、いささか評価はしづらいです。松坂桃李さんのチャラ男演技は非常にハマっていて好印象ですが、それ以外の要素で映画的に評価できることがあまり見当たりません。もう高校の世界観から登場人物のセリフから何から何までぶっ飛んでいて途中から放心状態になります。登場人物の語りによる心情描写が低レベル過ぎて頭を抱えてしまいます。映画的には評価できる部分が少ないですが、ストーリー自体は普通に面白いです。
⑥カノジョは嘘を愛しすぎてる:★★★★★
・スタッフ/キャスト
今や映画「ちはやふる」シリーズで映画ファンの間でも確固たる地位を築いた小泉徳宏監督の作品です。主人公で音楽クリエーターの役を演じるのが佐藤健さんでヒロインの高校生を演じるのが大原櫻子さんです。
・あらすじ
クリュードプレイという人気バンドの大ファンで八百屋で働いている女子高校生小枝理子(大原櫻子)はある日、海沿いの道で小笠原と名乗る男(佐藤健)にナンパされます。不思議な魅力に惹かれて理子は彼と付き合い始めるのですが、なんと小笠原の正体はクリュードプレイの元メンバーだったのです。
・感想/おすすめポイント
小泉監督ってやっぱり映画撮るの上手いよなぁと感心させられずにはいられない作品です。確かにいきなり20代半ばの小笠原が女子高校生をナンパして付き合い始めるという展開自体には少し無理があるようにも思います。ただそんな設定の違和感を感じさせないくらいに小泉監督の人物描写は深く、繊細です。だからこそそんな無理のある設定にも徐々に自分の身体に馴染んできます。そしてもう終盤にかけて小泉監督節とも言える静と動のマリアージュが炸裂します。静かに抑えた演出を大原櫻子の歌唱シーンで一気に開放する描写なんかはもう見ていて思わず息を飲みます。映画「ちはやふる」が好きという方はこの作品も見ておいてください。
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⑦L・DK:★
・スタッフ/キャスト
監督は「海月姫」や「今日のキラ君」等も手掛けた川村泰祐さんです。メインキャストには今やマンガ実写界の定番となった山崎賢人さんと剛力彩芽さんが起用されています。
・あらすじ
なんだこれ・・・。
・感想/おすすめポイント
山崎賢人さんが出演している映画なら「管制塔」という映画がオススメです。こっちは面白いです。しかしこの頃と比べると、山崎賢人さんの演技力は格段に上がってますね。
⑧好きっていいなよ。:★★★
・スタッフ/キャスト
監督の日向朝子さんは小規模上映作品が多い監督ですかね。フィルモグラフィをチェックしてみましたが、「好きっていいなよ。」以外で鑑賞している作品はありませんでした。キャストには学校一のモテ男黒沢大和役を福士蒼汰さん、友達彼氏無し16年の橘めい役を川口春奈さんが演じています。
・あらすじ
16年間の人生で一度も友達や彼氏が出来たことがない橘めい(川口春奈)はある日、階段から大和(福士蒼汰)を蹴飛ばして怪我をさせてしまいます。いじめの標的にされてしまうめいでしたが、大和はそんな彼女に関心を抱き、彼女を助けるようになります。
・感想/おすすめポイント
この映画結構評価も割れているんですが、個人的には好きな作品ですね。川口春奈さんの冒頭の人間不信で誰にも干渉しない雰囲気も絶妙でだからこそ、そこから大和との関わりを通じて少しずつ変化していく心情が繊細に描かれています。個人的に大好きなのが、冒頭の2人のキスシーンなんですよね。めいがストーカーにつけられて、そして彼女は母親に電話するんですが、出てくれません。彼女のケータイに入っている電話番号は母親と自宅だけ。そしてもう1つポケットに入っている大和の電話番号を書いてあるメモ帳。彼女が電話すると、大和は駆け付けてくれます。そしてストーカーを追い払うために大和は彼女にキスをします。この一連のシーンの川口春奈さんの雰囲気や仕草、表情も非常に素晴らしく、見ていて共感できます。
⑨近キョリ恋愛:★
・スタッフ/キャスト
またもや熊澤監督の作品。「君に届け」は良かった。でもこれはヤバい・・・。キャストの山下智久さんと小松奈々さんが見たいという目的での鑑賞は推奨します。
・あらすじ
開始10分にある山P、3台カメラ切り替え式、高速アングル変換壁ドンが本作の最大の見どころです。こんなん笑わない人いないでしょ(笑)
・感想/おすすめポイント
壁ドンが面白かった。あと小松奈々可愛い。
⑩アオハライド:★★
・スタッフ/キャスト
こちらも映画ファンの間でも一定の地位を確立している三木孝浩監督の作品です。やはり彼の作品は比較的安定しているので、安心して見ることができます。メインキャストには本田翼さんと東出昌大さんが起用されています。よくよく見てみるとサイドキャストにも吉沢亮さんや高畑充希さん、千葉雄大さんらが名を連ねていて、驚きました。
・あらすじ
中学1年生の頃に双葉(本田翼)と洸(東出昌大)は互いに好意を寄せていました。しかしその気持ちを伝えられないままに2人は離れ離れになってしまいます。そして2人は高校2年生になった春に再会します。ただ、洸はあの当時とは人が変わってしまったようにそっけない態度を取るのでした。しかしそんな洸に再び惹かれ始める双葉。周囲の人間関係が交わり複雑しながらも一度だけの彼らの”アオハル”が動き始めます。
・感想/おすすめポイント
大人気少女漫画「アオハライド」の実写映画版です。かなり賛否両論ある映画ではありますが、個人的には大好きです。友情というよりは恋愛に焦点を絞って人間関係を展開していき、そんな関係性の変容を三木監督が美しい映像と共に群像化していきます。ただそこにあるキラキラとしたでも辛く苦しい本物の”アオハル”に全力で乗り込める。そんな映画になっています。私が本作の点数を低めにしているのはメインキャスト2人の演技がとんでもない大事故を起こしているからなんですよね。東出昌大さんの演技はムラがありますね。良い時はとことん素晴らしい演技なんですが(「聖の青春」等)、この作品の演技はあまりにも起伏が無いです。本田翼さんに関してはもっととんでもないですが。
⑪ストロボエッジ:★★★
・スタッフ/キャスト
さてこの作品は個人的に好きな廣木隆一監督の作品です。彼は少女漫画の実写化映画の中にも自分の社会に対する視点を取り入れて、今作るべき映画を撮ることが出来る監督です。メインキャストには有村架純さんと福士蒼汰さんが起用されています。
・あらすじ
木下仁菜子(有村架純)は高校1年生の時に、学校の人気者一ノ瀬蓮(福士蒼汰)と出会います。少しずつ関係を深めていく2人、仁菜子は次第に彼に抱く好意を自覚し始めます。しかし彼には年上の恋人がいるのでした。そのことを知りながら彼女は蓮に告白し、振られてしまいます。そこから始めるストロボのような片思い群像劇、あまりにも切なすぎる展開に胸が締め付けられます。
・感想/おすすめポイント
こちらも少女漫画界では超有名な作品です。そして映画化を手掛けたのは廣木隆一監督ですね。この作品の構成が非常に面白くて、冒頭2分足らずで仁菜子が蓮に告白するんですよね。その時は振られてケロッとしている彼女ですが、蓮への思いが次第に強まっていき、蓮と両想いになりたいと思うようになります。近づくほどに強くなり、苦しくなり、誰かを傷つけてしまう切ない恋心が廣木監督タッチで精緻に描かれます。所々で挿入される長回しカットは彼らしいですね。冒頭の回想のテンポ感も独特です。有村架純さんの演技がこの作品の頃はまだまだ怪しかったですね。近年の作品と比べると差は歴然
です。
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⑫ヒロイン失格:★
・スタッフ/キャスト
またまた来ました英勉監督の作品ですね。ええこの作品ももれなく大事故です。
・あらすじ
ヒロイン失格らしいです。
・感想/おすすめポイント
映画失格!とまでは言うつもりはありませんが、酷い。究極に寒い演出とセリフ、演技・・・。何もかもが無理・・・。
⑬ちはやふる上の句・下の句:★★★★★
・スタッフ/キャスト
先ほど「カノジョは嘘を愛しすぎてる」の監督としてもご紹介した小泉監督の作品です。かるたに青春を懸ける少年少女の群像劇として知られる大人気コミックスの実写版です。主人公の綾瀬千早役には広瀬すず、新役には新田真剣佑、太一役には野村周平が起用されています。
・あらすじ
子供の頃チームちはやふるとしてかるたを共にした千早と新、太一。3人は離れ離れになりますが、かるたをしていればまたいつか再会できると信じ、かるたを続けることを誓います。時は流れ3人は高校生になります。高校でかるた部づくりに奔走する千早とそれを温かく見守り、支える太一。止まっていた3人の歯車が再び動き始めます。
・感想/おすすめポイント
この作品が公開した時点で、これを超える漫画の実写化映画は今のところ存在していないなと確信させられるくらいに素晴らしい作品でした。日本の映画界に革命を起こしたと言っても過言ではない映画だと思います。特に素晴らしいのが、編集ですよね。かるたシーンの編集技術はもはや卓越していました。また小泉監督らしい静と動のマリアージュも効いていて、一瞬の静寂とそしてかるたを取る激しい音を対比的に描くことで作品の中に独特の緊張感を生み出していました。原作から映画用脚本へのコンバートも完璧です。ほとんど非の打ち所がない作品と言えます。
⑭青空エール:★★★★
・スタッフ/キャスト
またまた三木孝浩監督の作品ですね。三木監督の少女漫画の実写化映画だと本作が2番目気に入っています。メインキャストには土屋太鳳、竹内涼真が起用されています。
・あらすじ
吹奏楽部による応援に憧れていたつばさ(土屋太鳳)は、吹奏楽部の名門高校に入学します。しかし名門高校の吹奏楽部とだけあって初心者のつばさは練習についていくことすら厳しい状況でした。そんな時クラスメートの大介(竹内涼真)は彼女を励ましてくれます。そして2人は大介が甲子園に出場して、それを吹奏楽部としてつばさが応援するという約束をします。
・感想/おすすめポイント
恋愛映画というよりはもっと純粋な青春映画というテイストが強いですね。つばさと大介が吹奏楽部、野球部というそれぞれの舞台で苦悩しながらも必死でもがく姿に次第に引き込まれ、心を動かされます。そして終盤にはもう気がつかないうちに涙が止まらなくなっていました。ちょっとくさいくらいに王道の青春モノですが、三木監督が作り出す映像はそんな少女マンガチックさを感じさせず、1本の映画としてすごく洗練されています。誰かを応援すること、支え合うことの尊さと素晴らしさを思い出させてくれる映画です。
⑮溺れるナイフ:★
・スタッフ/キャスト
山戸結希監督の作品はこの「溺れるナイフ」しか見たことがないですね。キャストには菅田将暉さんと小松奈々さんが起用されています。
・あらすじ
ナイフが溺れます。(溺れません)
・感想/おすすめポイント
映画を見終わった時、一体この作品は何だったんだろうか?という果てしない疑問が頭の中を駆け巡りました。全ての演出が裏目に出ており、もはやストーリーが理解不能な域にまで達しています。劇中で独特の長回しが多用されていますが、全く効果を発揮していなかったです。
⑯PとJK:★★★★★
・スタッフ
先ほどもご紹介しました廣木監督の作品です。この作品は廣木監督の作家性が出すぎて、とんでもないことになっています。メインキャストには亀梨和也さんと土屋太鳳さんが起用されています。
・あらすじ
高校1年生のカコ(土屋太鳳)は友人に誘われたことがきっかけで合コンに参加し、そこで功太(亀梨和也)という男性に出会います。お互いに好意を持つ2人ですが、何と功太は警察官でした。彼は不良に絡まれている友人を助けようとして、巻き込まれます。そこに功太が警察官として助けに来ます。警察官という立場上、カコと付き合えない功太ですが、彼はカコと一緒にいるために彼女に結婚を申し込むのでした。
・感想/おすすめポイント
この映画が伝えようとしているメッセージ性っておそらくターゲットにされている中高生には伝わりづらいと思います。この映画って恋愛というよりも夫婦の物語なんですよね。だからこそちょっと大人向けだったりするわけです。そして親子関係を描いた物語でもあります。さらには廣木監督らしい社会派な側面が映画を侵食していて、途中から日本の貧困問題や虐待問題などにまで言及するようになったのでもはや驚きです。廣木監督、恋愛映画作る気無いでしょ?というくらいにやりたい放題している映画ですが、だからこそ私は好きですね。
当ブログの映画「PとJK」のレビューも良かったら!!
⑰先生!:★★★★
・スタッフ/キャスト
またまたまた三木孝浩監督の作品ですね。私は三木監督の少女漫画の実写化映画作品のなかではこの「先生!」が一番好きです。本作を支えるのは卓越した演技力を魅せる生田斗真さんと広瀬すずさんです。
・あらすじ
主人公の島田響(広瀬すず)は高校2年生にして初めて恋をします。しかしその相手は彼女が通う高校の先生伊藤でした。ぶっきらぼうな性格だが、彼女と真摯に向かい合ってくれる伊藤に響は好意を深めていきます。彼女の真っ直ぐな思いは伊藤に届くのでしょうか。
・感想/おすすめポイント
人はいつも誰かのことを思って生きています。だからこそ誰かのために自分の意志や欲求を抑制して生きざるを得ないことも多いです。それでも何かを得るためには、勝ち取るには「わがまま」に生きることも必要なんです。先生と生徒の恋愛は確かに禁断で、社会的には許されません。それでも本当に愛しているのならば、飛びこむしかない。いつも利他的に生きる我々に、時には利己的に生きることの大切さを教えてくれる映画でもあります。そして何より広瀬すずと生田斗真の演技が素晴らしい。これは必見ですよ。
当ブログの映画「先生!」のレビュー記事も良かったら!!
⑱未成年者だけどコドモじゃない:★
・スタッフ/キャスト
またまたまたまた英勉監督の作品です。お察しください。
・あらすじ
未成年はコドモです。
・感想/おすすめポイント
とにかくノリが寒いいつもの英勉監督作品です。1つだけ褒めるポイントがあるとすれば、境界線の演出とキャラクターの動線を使った演出です。詳しくは以下のレビュー記事で。
当ブログの映画「未成年だけどコドモじゃない」レビュー記事もぜひ読んでください。
⑲ちはやふる 結び:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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⑳俺物語:★★★★
・スタッフ/キャスト
映画「鈴木先生」や今後映画「ニセコイ」も手掛けることとなる河合勇人監督の作品です。メインキャラクターには鈴木亮平や永野芽郁が起用されています。
・あらすじ
高校生離れした顔面と巨体を持つ剛田猛男は、豪傑かつ硬派な日本男児ですが、心根は優しく純粋な高校1年生。その外見のせいで女子には恐れられているが、男子からは信頼されていました。そんな猛男は、親友のイケメン・砂川誠と一緒にいたある時、街中で危機に陥っていた女子高生・大和凛子を助けます。猛男は凛子に一目ぼれをしてしまいます。
・感想/おすすめポイント
永野芽郁が女優として名を馳せたのはこの作品からだったではないでしょうか。見た目ではなく、その内面に惚れ、猛男を一途に思う凛子。撮影中、猛男をずっと好きでいるために永野さんは鈴木亮平さんをずっと見つめていたそうです。単純に映画としても素晴らしいのですが、本作の永野芽郁さんをとにかく見て欲しい、その思いが強いです。
㉑orange:★★★
・スタッフ/キャスト
監督を務めたのは今年の6月に「羊と鋼の森」を手掛けることでも知られる橋本光二郎さんですね。キャストにはマンガ実写化ではお馴染みの山崎賢人さんと土屋太鳳さんが起用されてます。最近はこの2人が起用される作品が多いですね。土屋太鳳さんはもっと骨太な女優さんになれると思いますし、この路線から1度外れた作品に出演してほしいのですが・・・。
・あらすじ
高校2年生の春に菜穂(土屋太鳳)の元に1通の手紙が届きます。その手紙を書いたのはなんと10年後の自分でした。そこに書かれていたのは、菜穂が翔(山崎賢人)という転校生を好きになること、そして1年後に翔が死んでしまうことでした。友情と恋愛、ミステリー要素も錯綜しながら展開していく青春ストーリーの果てに待ち受けるものとは?
・感想/おすすめポイント
少女漫画の実写化映画ではどうしても恋愛がメインになることが多いです。本作もその限りではないのですが、この「orange」という作品は友情をすごく温かく描いていて、それが作品全体を優しく包み込んでいるのが印象的です。特に竜星涼さんが演じた須和というキャラクターが切なくて、彼は未来の世界では菜穂と結婚して子供がいるんです。それにもかかわらず、菜穂が過去に好きだった翔を救うために尽力するんですよ。愛情が友情を上回ることが多い少女漫画の世界で、友情が愛情を上回る美しい光景を見られる稀有な作品です。監督の映画経験が乏しいためか、全体的に心情描写が語りに頼りすぎていたり、謎のスローモーション演出が安っぽかったりと減点ポイントもありました。
㉒blue:★★★★★
・スタッフ/キャスト
映画「Blue」の監督を務めたのは安藤尋監督で、彼は近年「海を感じる時」や「花芯」といった作品を手掛けています。メインキャストには今や「シンゴジラ」等の話題作で一躍有名となった市川実日子さんと小西真奈美さんです。
・あらすじ
高校3年生の夏休み、2人の女子高生遠藤(小西真奈美)と霧島(市川実日子)の友情と恋愛の模様を描いた青春映画。2人の関係が少しずつ変化していくひと夏の物語。市川実日子さんが演じる霧島は無口で普通の女の子です。しかし小西真奈美演じる遠藤に憧れ、次第に恋心を抱くようになります。
・感想/おすすめポイント
ノスタルジックなのに新鮮!これを見ずして青春映画は語れない!!
本作の素晴らしさはキャストの講演に依るところが非常に大きいです。繊細な感情の動きを淡々とした演技の中で表現しきった市川実日子さんの演技は、映画作品初主演とは思えないものでした。そして本作のラストシーンでは海だけが3分ほど映し出されます。これが本当に素晴らしいんです。物語を経て、このラストシーンを見ると、いろいろな思いがこみ上げてきて、思わず涙がこぼれます。ラストシーンに「Blue」というタイトルの意味が集約されています。また安藤監督が演出する作品全体を内包するノスタルジックな雰囲気と、メインキャスト2人が魅せる瑞々しく新鮮な演技が対比的になっていて作品をより高次へと導いています。
㉓ひるなかの流星:★★★★
・スタッフ/キャスト
監督は「僕の初恋をキミに捧ぐ」や「四月は君の嘘」を手掛けたことでも知られる新城監督です。この2作品は映画としてかなり稚拙な部分が目立ちましたが、本作では人が変わったように素晴らしい映画を撮ってくれました。メインキャストには、永野芽郁さん、三浦翔平さん、白濱亜嵐さんが起用されています。
・あらすじ
田舎育ちでまだ初恋も経験していない女子高生のすずめ(永野芽郁)は高校入学と共に上京します。そこで出会った担任の獅子尾先生(三浦翔平)にすずめは一目ぼれしていしまいます。しかしそんな時に彼女は教室でとなりの席で友人の馬村(白濱亜嵐)からも好意を寄せられます。果たして恋の三角関係はどう展開していくのか?
・感想/おすすめポイント
少女漫画の実写化映画を見ていて一番展開に驚かされた作品ですね。作品のテーマはどんな困難にも逃げずに立ち向かうことだと思いました。どんな時にも逃げないで、正面から困難に立ち向かう。まさにこれはヒーロー映画なんですよね。新城監督は他の作品はことごとく苦手な作品ばかりなのですが、この「ひるなかの流星」に関しては大絶賛です。音楽や演出等が控えめで好印象ですし、登場人物にしっかりとフォーカスを絞ることで少女漫画のコマをそのまま映像にした様なシーンが印象的です。
㉔海街diary:♥♥♥♥♥
是枝監督は家族映画を撮らせたら日本で右に出る者はいませんね。独特の距離感、別離と統合、時に近づいては時にはなれる心。それはまるで寄せては返す波のようです。そしてこの作品が訴えかけてくるのは、変わることも大切、でも変わらないことも勇気という優しさに満ちたメッセージです。安心しておすすめできる1本です。
という前置きはさておきですよ。この作品最大の見どころはここですよ!!
このシーンでだけで★×30ですからね!!マジ最高っす!!
さて、この画像を見た皆さんの心の声を代弁しましょう。
生まれ変わったら広瀬すずの向こう側に広がる雑木林になりたい。誰しもがそう思ったことでしょう。
㉖となりの怪物くん:★★★★
・スタッフ/キャスト
監督を務めたのは、『君の膵臓をたべたい』で一躍注目を集めた月川翔監督。やはり彼の役者を撮る才能は飛び抜けていて、若手俳優たちが生き生きと作品に溶け込んでいる様子が印象的です。脚本も少し原作から要素要素を抜き出す形にはなってしまいましたが、良く出来ていました。
・あらすじ
幼少期から勉強一筋で、人間関係を気づくことに興味がない雫は高校に入学し、ハルに出会います。彼は入学式の日に暴力事件を起こし、停学になっていたのでした。ハルは雫と友達になろうとしますが、雫は逆に距離を取ろうとします。しかし、次第にハルの無邪気さを気にかけるようになり、2人の関係性は変化していきます。
・感想/おすすめポイント
本作って一応主演は菅田将暉と土屋太鳳になるんですけどね・・・。私が一番印象に残ったのは3分足らずしか出番がない浜辺美波でした。彼女が演じる大島という少女がとにかくけなげで、報われないんですよ・・・。あ~辛い!!辛すぎる・・・。
監督は『今日、恋をはじめます』でもお馴染みの古澤健監督。彼の映画が正直あまり好きとは言えないのですが、この『青夏』に関しては良かったですね。脚本が好きだなぁと思ったら、脚本を務めたのは『管制塔』の持地佑季子さん。
・あらすじ
都会で暮らす女子高生の理緒は、母親の実家がある田舎で夏休みを過ごすことになります。そこで偶然出会った酒屋の跡取り息子の吟蔵。2人はすれ違いながらも、一緒に過ごす時間の中で距離を縮めていきます。しかし、確かに理緒が東京に戻る日は近づいてきます・・・。
・感想/おすすめポイント
この作品に関してはあまり期待していなかったというのが、本音なんですが、それにしてもめちゃくちゃ面白かったです。都会と田舎というシチュエーションを遠距離恋愛を表現するためだけに使うのかと思っていたら、そこに「夢」を重ねることで、見事に社会派な側面を演出していました。メインキャストの2人が高校生に見えない・・・というのはありますが、それを差し置いても十分見るに値する作品だと思います。
参考:映画『青夏』は想像していた100倍素晴らしい映画でした!!
続けざまに古澤監督の映画です。ただこれはイマイチですね・・・。主演を務める池田エライザが素晴らしい。エロい。可愛い。それだけの映画に終わってしまったような・・・。
・あらすじ
一礼せずにキスします。
・感想/おすすめポイント
なんか少女漫画の実写映画って割と軽めのキスシーンが多いんですが、池田エライザが起用されているということもあってかキスシーンがかなりディープでエロイです。そこは見所なのかな?と思います。
監督は神徳監督ですね。この監督が同じく手掛けた『ピーチガール』はまだ見れていないんですが、映画ファンの間では比較的評判が良いので、楽しみです。この作品プロットはぶっ飛んでいるんですが、嫌いになれないですね。主演の平野くんが個人的にはあまり得意ではないタイプの役者さんなんですが、その演技の不器用さがキャラクターの不器用さに重なって見えるのも高評価です。
・あらすじ
ビビりでへたれな女子高生の奈緒は入学式の日に、赤髪の不良大雅の喧嘩を目撃してしまいます。そんな彼を第一印象で恐れてしまう奈緒。しかし、急展開。奈緒は大雅に告白されます。しかし、そんな見た目とは裏腹に純粋な大雅にいつしか彼女は惹かれていきます。
・感想/おすすめポイント
平祐奈のドタバタヒロインはハマり役ですし、平野くんの不器用なイケメンっぷりも見事です。映画としてはチープさはありますが、個人的には割とおすすめできる映画ですよ!!
『君の膵臓をたべたい』から続く月川翔監督×浜辺美波の映画作品です。もう月川監督と浜辺美波が合わされば、向かうところ敵なしですね。浜辺美波という女優の新しい一面を垣間見れる素晴らしい作品でした!!
・あらすじ
恋に恋する女子高生あゆはは、告白するも現在連敗中。絶対に彼氏を作ると意気込んでいた矢先にイケメン教師弘光と運命の出会いを果たします。何とかして先生を落としてみせると意気込みするも空回りする日々。果たしてあゆはの恋は実るのか?
・感想/おすすめポイント
『君の膵臓をたべたい』で一際輝きを放ち、注目を集めた浜辺美波が今回もやってくれました。これまでの清楚で、透き通るような美しさを持つイメージを自ら打破し、コメディエンヌとしての才能をこれでもかという程に見せてくれました。最高に笑えて、時に泣けて、でも笑えて、最後には号泣!!こんなに素晴らしいエンターテインメントは他にありません!!絶対見てください!!
おわりに
いかがだったでしょうか?いくつかかなり低評価した作品もあります。やはり少女漫画の実写化映画にはクオリティが伴っていないものも数多く存在しています。
しかしその中にもキラリと光るものを持っている作品がたくさんあるんです。ぜひとも本記事で興味を持った作品があればチェックして見て欲しいと思います。
少女漫画の実写化映画を見てから批判するのは問題ありませんが、見てもいないのに批判するのであれば、それはフェアじゃないですよね。ちゃんと見てから言ってくださいませ。
GWは”スイーツ映画”を見て、青春を取り戻しましょう!!
今回も読んでくださった方ありがとうございました。