みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はですね映画『テレクラキャノンボール2013』についてお話していこうと思います。
AV初だからと、侮れない出来でして、映画ファンにもぜひ見て欲しい作品なんですよね。
スポ根のような熱さが宿った作品だと思っています。
良かったら最後までお付き合いください。
『テレクラキャノンボール2013』感想・考察
鑑賞の経緯
知り合いからのおすすめもあって近所のレンタルDVDショップでレンタルすることとなったのがこの作品「テレクラキャノンボール2013」でした。
ショップでこの作品のパッケージを見た時、私が抱いた率直な感想というのは、「うわ、18禁じゃん。」とか「これただのAVじゃん。」というものでした。
普段からあまりこういったR18指定のDVDを見る習慣がないため、正直レジに持って行くことすらためらわれるようなタイトルとパッケージだった。しかし最終的には自分の好奇心が競り勝ち無事会計を済ませ、レンタルすることができました。
そして仲のよい友人と私を含め、3人で自宅のテレビでこの作品を見ることになりました。
この作品の第一印象は、エロいであるとか、グロテスクであるとか、バカだなぁといったこの作品がAVから派生して作られたことに寄与するごく表象的なものにとどまりました。
というのも男3人でこんな作品を見れば盛り上がって笑い種になってしまうのも無理はないでしょう。
本作の魅力は??
しかし、友人も帰って行き、自室で一人になると、なぜかこの映画をもう一度見たいという衝動に駆られました。
先ほどまでゲラゲラと笑いながら見ていたこの作品にどうして自分が心惹かれているのか自分でもわかりませんでした。
それは単純に、エロい描写をもう一度見たいだとか、あのおもしろかったシーンをプレイバックしたいだとかそういう好奇心からくる感情ではないということはわかりました。
そんな問いが無意識のうちに私に再生ボタンを押させました。
そうして冷静にこの作品を見てみて、なぜこの作品にこれ程心をつかまれたのか?その謎が少しずつ解けていくのが分かりました。
この作品はAVではなくまぎれもない映画作品なのです。
映画「テレクラキャノンボール2013」より引用
これはあくまで男たちの真剣勝負を描いたものあり、そして普遍的な「愛」についての問いを孕んだ紛れもない映画作品なのです。
2回目の鑑賞で私のこの作品に対する見方は180度変わりました。
作品の概要
この企画はバイクとテレクラをこよなく愛するカンパニー松尾隊長の提案で1997年に端を発した。
AV作品としてシリーズ化されてきたが、今回初めてその内容を編集して、映画という形で世に送り出されることとなりました。
この作品において行われる競技の概要を説明しておきたい。まずこの競技はRUNステージとSEXステージの2つに分かれています。
前者ではバイクや車を使って目的地に誰が早く到達するのかを競う。後者では女の子をゲットするまでのスピードとその行為の内容を得点化していきます。
今回は第一ステージが仙台を目指すRUNステージ、第二ステージが仙台でのSEXステージ、第三ステージが札幌を目指すRUNステージ、第四、第五ステージが札幌でのSEXステージとなっていました。
また優勝賞品は神山まゆと新山かえでという二人の女優さんと賞金と名誉ということになっていました。
今回の2013年版では、カンパニー松尾隊長をはじめとする6人のAV監督が競技に参加していました。
そしてこの映画版では、第一ステージから第三ステージまではカットされ、第四ステージ、第五ステージの男たちの熱い攻防を描くという仕様になっています。
この第四ステージ、第五ステージでは、行為の最中における様々な加点方法がルールに加えられ、早さだけではなく、その内容を問われるという非常におもしろい対決となってきます。
例えば飲尿が一点だとか、顔出しは二点だとか、もっと過激なものだと排泄物を食べれば三点だとかそういう類のものです。
とんでもないルールが加えられて、かつ戦いもクライマックスということで特に第五ステージではとんでもない攻防となってきます。
このあたりはネタバレをしてしまうと面白くないので割愛させていただこうと思います。
熱い情熱に心が震えた!
このようにぶっ飛んだ内容の映画作品となっています。
それはまさに我々がスポーツを見ていて感じる熱い感情に他ならないと思います。
劇中で彼らは自分たちが行っている、一般的に見れば非常にくだらない競技に何の疑問も抱かず、ただ真剣に取り組む。不純な動機で始まった競技でありながら、実に純粋な気持ちで競技に取り組んでいるのです。
見ている人からしたら、どうしてそこまでのことができるんだろうか?とか何があなたたちを突き動かしているんだ?という疑問がつくような描写の連続です。はっきり言って私には絶対にできません。
しかし、この映画で見せつけられる彼らの純粋な情熱に心を打たれます。
「テレクラキャノンボールをやらない人生より、やる人生の方が良い。」という劇中の台詞もありましたが、彼らはまさにスポーツマンシップに乗っ取り、正々堂々と、人生に後悔を残すまいという強い熱意に裏付けられ、この競技を行っているのです。
もはや情熱大陸だとかプロフェッショナルの流儀という番組に近いものすら感じられます。
取り組んでいるもの、情熱を注ぐものが何であれ、そういう姿は人の心を打つ。
この世の常識だとか、しがらみだとか、道理だとかそんなものを蹴っ飛ばして、ただ突き進んでいく。その姿をただ見てほしいのです。彼らの姿に絶対に何か感じ取るものがあるはずです。
また、先ほどこの作品は間違いなく映画として完成されているといったが、これはこの作品のラストにそれを裏付ける描写が存在します。
さんざん性描写が登場するこの作品はあの終盤の展開がなければおそらくただのAV作品になってしまっていたことでしょう。
この展開は是非自分の目で確かめていただきたいので詳しくは述べませんが、この作品に「愛」や「性行為」といったものに対する深みと意義を与えてくれる描写になっていたと思います。
パッケージやタイトルだけでただのAV作品じゃんなんて敬遠してしまうには非常にもったいない作品です。是非その目で見てほしい、ひと夏の男たちの青春を。「愛」と「性行為」の何たるかを。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回は映画「テレクラキャノンボール2013」についてお話してきました。
エログロ注意なので、そういった描写が苦手な方は見ない方が良いかもしれませんし、女性にはなかなかおすすめしづらい映画ではあります。また、両親や異性と見るとおそらくとんでもない空気になりますのでお気をつけください。
今回も読んでくださった方ありがとうございました。
関連作品として『アイドルキャノンボール2017』があります。こちらの記事も良かったら読んで行ってください。